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小さな教会で、あの耳慣れた誓いの言葉を聞きながら、ああ、私はこの人とこれからずっと一緒に年を取ってゆくんだってうなずいた。…あっという間にもうじき６回目の結婚記念日がやって来る。私達は自分達が思う以上に家庭が楽しくて子供が可愛くて…。でも本当に幸せだった。そんなある日、最近体の不調を感じていた卓が病院で検査すると、重症筋無力症と診断された!? １人悩んだ卓は、病気が重くなる前に妻子に別れをと、嘘をついて離婚届を妻の前に差し出した。
海のように広く深く何もかも包み込むような、そんな強い心が欲しい。神様は時々人をお試しになると言うけれど、その重さにつぶされそうな時、心の弱い自分を悲しむ。けれど傍に眠るあなたを見ると、あの日の誓いを思い出す。教会の中、私達の耳に響いてきた言葉を。「この者を愛すると誓いますか？ 辞める時も健やかなる時も、死が２人をわかつまで」あれからもう３年が経とうとしている。夫が重症筋無力症という進行性の難病に冒されていると知らされた日から…。
教会で結婚の誓いを聞きながら一生この人と過ごすのだろうと…その瞬間、胸が熱くなり流れる涙を止められずにいた…―。代役でいった合コンでお互いに一目惚れして半年後には結婚。夫の政巳さんは一流商社に務めていてハンサムと評判で…正に絵に描いたような順風満帆な新婚生活…ーそう、「慢性骨髄性白血病」と診断されるまではー。私の命はどうでもいい！ だけど、お腹の中にいる赤ちゃんだけは！ 優しく政巳さんに諭され、入院生活をはじめた矢先に突如腹痛に襲われてー「お腹…私の赤ちゃんが…助けて」
