あらすじ

その昔は、本牧の雌豹とよばれ、するどいキックで名を轟かせた風吹は元レディースのヘッドで、今はお堅い法律事務所で働くOL。航空機事故で亡くなった、外務省勤務のエリート・圭介との間につくしという娘がいるが、うるさい姑のもとに預けられ、月1回の面会を楽しみにしている。法律事務所に持ち込まれる問題も、同僚の山下女史を助けるときも、未だヘッド魂は変わらない!?
月がでるとは限らない(1)

その昔は、本牧の雌豹とよばれ、するどいキックで名を轟かせた風吹は元レディースのヘッドで、今はお堅い法律事務所で働くOL。航空機事故で亡くなった、外務省勤務のエリート・圭介との間につくしという娘がいるが、うるさい姑のもとに預けられ、月1回の面会を楽しみにしている。法律事務所に持ち込まれる問題も、同僚の山下女史を助けるときも、未だヘッド魂は変わらない!?

月がでるとは限らない(2)

法律事務所で働いていると、色々な相談が持ちかけられる。暴走族のレディース時代に世話になった刑事の彼女役をやってほしいとかいう、個人的な頼みも含めて。暴走族時代からの親友で、今はアイドル女優の日菜子のマンションに居候させてもらっている風吹だが、最上階の住人?の妊婦の女性が、ある企業の社長の愛人かと思いきや、その社長が飛行機事故で亡くなってしまう。その妊婦の助けになろうとしていたところ、次期社長が、暴走族時代の戦友トオルであることがわかったり!? 痴呆のおじいさんの遺言をめぐったトラブルに遭遇したり!?

月がでるとは限らない(3)

法律事務所に勤める風吹だが、警察顔負けに、事件の真相を突き詰める。居候先のマンションの最上階に住むトオル(暴走族時代の戦友)が、銀行強盗をしたという、昔の後輩をかくまっていると疑われた。その後輩は事件を否定するものの、妊婦の彼女が怪しいと感じた風吹は!? また、ひき逃げ事件の後処理を産みの母親に任せた、若者の京都と東京のアリバイを見つけたりもする。一話完結の事件簿は、綿密な出来映えで読み応えたっぷり!

月がでるとは限らない(4)

法莫大なお金というものは、人を狂わせるものである。例えば、企業秘密をスパイに売って、恋人の命を助けようとする女。しかも、風吹の大事な戦友トオルを色仕掛けでだましていたのが許せない。それから、選挙資金も多額である。昔、親友の日菜子をレイプしたチンピラが、親の七光りで出馬しようというという時に、日菜子の過去をスクープしようとする、ゴシップ記者が現れて、その資金の行方は!? 有名映画監督の遺産の行方も見物である!

月がでるとは限らない(5)

女の嫉妬は怖い。好きな男が左遷されないように、上司に痴漢行為をされたと騒ぎを起こして、会社を辞めるまでした女。その男が別の女と結婚すると知ったら、どんなことになるのか!? また、飛行機事故で死んだと思われる(風吹は生きていると信じているが)圭介に激似のいとこが、現れて!? 娘のつくしが、パパと一緒に動物園に行きたがっていたのだが、パパの代理が大集合してしまう!? 居候させてもらっている日菜子との絆が深まる事件も起きる!

月がでるとは限らない(6)

子供の将来は、親にとって何よりも大事。でも、時にそれがヒートアップしすぎることも。お受験に一生懸命な母親が、表面をとりつくろって頑張っているのが、子供にとっては寂しいことにつながったり、賄賂が極まって、お金だけではなく、母親が身売りすることもあったり。風吹の事務所のボス・片島は、娘が自分と同じ年頃の年上男と結婚することを認めたがらない。が、娘が子供を産む瞬間に立ち会って!? そして、長年、お互いに片思いし合っていた、片島とオールドミスの山下が結婚することになって、おめでたく迎えたいふたりの為に、風吹は!?

月がでるとは限らない(7)

風吹は姑と仲良しではない。でも、義理の母が入院したと知り、風吹なりに看病に努める。そして、病院長の夫人とその嫁が、お互い自慢し合っている姿を見て、羨ましく思うのだが、実は二人は長年、理想を演じすぎていたようだった。眠っている義母の姿を死んだと勘違いした風吹は、本当はすごく大事に思っていることなどを叫んでしまう。また、援助交際がはびこる昨今、高校時代の友達や、伊達刑事が巻き込まれて!?