小さな白い子犬、テスは広いお屋敷で生まれ、優しいおばあさんに大事に育てられたが、おばあさんの突然の死をきっかけに、捨てられてしまう。一人ぼっちになったテスを助けてくれたのは、お父さんが勤務する自動車修理会社の寮で暮らす、まりちゃんという優しい女の子。ある日、まりちゃんのお父さんが自動車事故の容疑をかけられて、まりちゃん親子は会社を追い出されてしまう。テスはまりちゃんと離れ離れになるが…。松本零士が描く、人と動物たちの哀しくも美しい感動の物語。「その名はテス」「雪のルル」「森はみどりに」「金色のルナ」「雪の花びら」の5編を収録。