あらすじ

「我らかならずやこの国を動かさん!」かつて志を共にした、高杉晋作(たかすぎ・しんさく)と赤根武人(あかね・たけと)は、ついに袂を分かつ。激化する、長州藩内の「正義派」と「俗論派」の争い。瀕死の重傷を負った旧友・井上聞多(いのうえ・もんた)を救うべく、動き出す晋作。一方、姿をくらました武人は……?革命のため、道を違えた男たちと、そんな男を愛し、寄り添う女たちの運命は!?
梅鴬撩乱 1巻

色町「堺屋」に身を寄せるおうのは、ドジで間抜けだが琴三絃には並々ならぬ才能があり、芸妓たちの間でも一目置かれている。そんなおうのの才能と魂にひかれゆく高杉晋作(たかすぎ・しんさく)と、彼を取り巻く山県狂介(やまがた・きょうすけ)、赤根武人(あかね・たけと)、久坂玄瑞(くさか・げんずい)たち――。やんちゃな猛者どもの軽快で可笑しみに満ちた幕末ロックな日々とは……!?

梅鴬撩乱(2)

新説・高杉晋作(たかすぎ・しんさく)!革命時代の日本を三味の音色でロックに駆け抜けろ!――天才革命児・高杉晋作と、生真面目な野心家の赤根武人(あかね・たけと)。長州の「正義派」と「俗論派」、奇兵隊を挟んで、ふたりの対立は深まっていた。やがて晋作の志の下に集まる伊藤俊輔(いとう・しゅんすけ)、山県狂介(やまがた・きょうすけ)。そして久坂玄瑞(くさか・げんずい)の遺志は――?遊郭「堺屋」で惚れ合った、男たちと女たちの言い尽くせぬ想いも入り混じり時代は混沌を極めていく!

梅鴬撩乱(3)

「我らかならずやこの国を動かさん!」かつて志を共にした、高杉晋作(たかすぎ・しんさく)と赤根武人(あかね・たけと)は、ついに袂を分かつ。激化する、長州藩内の「正義派」と「俗論派」の争い。瀕死の重傷を負った旧友・井上聞多(いのうえ・もんた)を救うべく、動き出す晋作。一方、姿をくらました武人は……?革命のため、道を違えた男たちと、そんな男を愛し、寄り添う女たちの運命は!?

梅鴬撩乱(4)

勢いづく奇兵隊の中で圧倒的な存在感を放つ高杉晋作(たかすぎ・しんさく)だが、己の在りかたに疑問を感じていた。己が目指す革命のため、ついに晋作を殺す決意をした武人(たけと)は、秘められた過去を打ち明け始める──。時代のうねりに、抗い、呑まれながらも理想を目指す男たち。女の恋情も絡まりながら、運命は予想もつかない方向へと流転していく!!

梅鴬撩乱(5)

己の命を狙った黒幕──。それが堺屋の芸妓・琴乃(ことの)だと知った高杉晋作(たかすぎ・しんさく)。かつての旧友・赤根武人(あかね・たけと)の情人である琴乃の名に晋作は、武人の関与を疑っていた。一方、琴乃は高杉暗殺の失敗を知り、動揺。恋情に溺れた大吉(だいきち)の、凶刃にさらされて……!?幕末・長州を舞台に、時代に抗い、志に命を燃やす男たちと己が信じた道を貫く女たちの覚悟を描いた会田薫の幕末ロック時代劇、ここに終幕!!