あらすじ

正太郎邸に現れた不気味な人造人間モンスター。人造人間をつくった不乱拳博士は、モンスターの脳を入れ替えるために、敷島博士の誘拐を企てる。鉄人と正太郎の活躍で、事件は未遂に終わり、モンスターは捕えられた。※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。
カッパ・コミクス版 鉄人28号(1) アリ事件の巻

「アリ事件の巻」『少年』1961年11月号~62年3月号掲載。巨大アリの来襲を利用して、密輸の取引相手殺害を計画した密輸団首領と、彼らを追う少年探偵・金田正太郎の推理対決が冴える、ミステリ色豊かな一篇。巨大生物ものというSF設定も興味深い。刊行当時すでに光文社ハードカバー版に収録された前半部分を省くなど、独自の編集がなされている。※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(2) 超人間ケリーの巻(上)

「超人間ケリーの巻(上)」『少年』1961年5月号~8月号掲載。雑誌連載では「知能ロボット・ロビー篇」から連続したエピソードとして描かれた人気エピソードだが、「カッパコミクス」版は独立した一篇とするため、ギルバードが奪われる冒頭かドラグネット博士邸を正太郎が訪れるシーンなど、少なからず描き下ろしが追加されている。ギルバードと鉄人、カーチェイスや銃撃戦など、アクションシーンも魅力。※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(3) 超人間ケリーの巻(下)

「超人間ケリーの巻(下)」『少年』1961年8月号~11月号掲載。完結編。鉄人がロビーの手下によって破壊されたため、雑誌連載ですでに鉄人の強敵として登場していたブラックオックスが正義の味方として復活、鉄人の相棒としてギルバードらと戦う。サイボーグが敵というSF的な設定は当時、新鮮だった。冒頭カラーの「いままでのお話」などが描き下ろされている。※巻末解説は「解題」(中野晴行)・「戦後を代表する少年雑誌『少年』」(中野晴行)・「横山光輝エッセイ摘録」のみ収録。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(4) にせもの事件の巻(上)

「にせもの事件の巻(上)」『少年』1962年3月号~6月号掲載。鉄人のにせものと本物をすり替え、その間に鉄人の「操縦器」に使われた先端技術の軍事利用を目論むS国スパイ団。目撃者の誘拐や敷島博士の拉致と救出劇など、探偵マンガとしての読みどころもたっぷり。冒頭に、鉄人誕生秘話が新たにカラー8ページにわたって描き下ろされた。鉄人開発の消息が雑誌版と異なる。※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(5) にせもの事件の巻(下)

「にせもの事件の巻(下)」『少年』1962年6月号~9月号掲載。にせ鉄人と本物とのすり替えに成功したジキルスキーたちスパイ団が、鉄人を使って正太郎たちを攻撃、逃亡劇を繰り広げる、完結編。スパイ団の乗った潜水艦が爆発するラストなど、連載時にくらべ大幅な改変が行われたため、よりスピーディーな展開が魅力を増している。※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(6) 十字結社の巻(上)

「十字結社の巻(上)」『少年』1962年9月号~12月号掲載。連載当時、人気を博したロボット「モンスター」が登場するエピソード。十字結社に奪われた怪ロボット・モンスターを鉄人の手で破壊せよとの依頼に応えるため、前巻で操縦器を壊された正太郎はどう立ち向かうのか…。著者の生まれ故郷である神戸の街を舞台に、十字結社や正太郎が繰り広げる追跡劇が手に汗握る。※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(7) 十字結社の巻(下)

「十字結社の巻(下)」『少年』1962年12月号~63年5月号掲載。モンスターを操る殺人秘密集団と正太郎&復活なった鉄人が対決する後半では、ロボットVSロボットの戦いが大迫力で展開される。冒頭の「これまでのあらすじ」と雑誌連載とは独自の編集により大幅に改変されたラストが追加して描き下ろされている。※巻末解説は『解題』(中野晴行)・『横山光輝エッセイ摘録』・『特別収録「鉄人28号」予告漫画』のみ収録。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(8) ブラック博士の巻

正太郎邸に銃に打たれて瀕死の青年が逃げ込んできた。彼が発した「ブラック博士」「赤死館」という不気味な言葉から事件ははじまる。ブラック博士とは何者か。赤死館はどこにあるのか。ミステリータッチの異色作。※巻末解説は『解題』(中野晴行)・『横山光輝エッセイ摘録』のみ収録。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(9) ファイヤ二世の巻

パガオニア国で開催されたロボット博覧会に乱暴なロボットが現れた。ビッグファイア博士がつくったファイア二世だ。ビッグファイア博士は、ファイア二世の強さを誇示するために、鉄人28号と戦わせようとするが……。※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(10) 人造人間の巻(上)

正太郎邸に現れた不気味な人造人間モンスター。人造人間をつくった不乱拳博士は、モンスターの脳を入れ替えるために、敷島博士の誘拐を企てる。鉄人と正太郎の活躍で、事件は未遂に終わり、モンスターは捕えられた。※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(11) 人造人間の巻(下)

留置場で人造人間モンスターと出会ったギャングの親分スリルサスペンスは、モンスターを使って留置場から脱獄。不乱拳博士の研究所のある孤島に逃げ込んだ。モンスターを追う正太郎たちは海上保安庁とともに島に上陸。※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(12) ブラックオックスの巻(上)

人造人間モンスターの生みの親だった不乱拳の死体が消えた。死体を奪った怪人たちは不乱拳博士を生き返らせ、「ものを考えるロボット」をつくるように依頼する。怪人たちの目的は何か。正太郎たちは再び海に向かった。※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(13) ブラックオックスの巻(下)

正太郎たちの追跡の手が迫ってきたために、怪人のボスは当初の計画をあきらめて、操縦式の新しいロボットの開発に切り替えた。電磁波を出して鉄人を無力にする能力を持つ強敵「ブラックオックス」がついに登場する。※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(14) ブラックオックスの巻(解決編)

ブラックオックスとの戦いでコントロールを失い、倒れた鉄人28号。さらに、正太郎は操縦器も奪われてしまう。最大のピンチだ。負けるな正太郎。立て鉄人!※巻末解説は『解題』(中野晴行)のみ収録しています。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(15) 砂漠の怪ロボットの巻(上)

正太郎と署長は洋上の客船にいた。鉄人が出展される「世界ロボット博」へ向かうためだ。賊に襲われ、謎の潜水艦で連れ去られたふたりは、砂漠の戦場に運ばれ、国王軍のロボット・ギドに鉄人で戦うよう革命軍に頼まれるが…。※巻末解説は『横山光輝エッセイ摘録』のみ収録。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(16) 砂漠の怪ロボットの巻(下)

国王軍のロボット・ギドにとらわれた正太郎はその本拠地に運ばれるが、待ち受けているのは意外な事実だった…。鉄人史上最大級のロボット・サターンとの闘いを制し一躍砂漠のヒーローになった正太郎は、大塚署長奪還に向け敵陣に飛び込む…。※巻末解説は収録していません。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(17) VL2号の巻(上)

覆面の男たちによる連続誘拐殺人事件で幕を開ける。被害者らはスノー国に旅行していたことが判明。そこへ、正太郎のもとへある秘密文書を奪いに忍び寄ったのが、スノー国諜報団の一味だった。賊の手中に落ちた正太郎を奪い返すべく、大塚署長と一味の息詰まる対決が始まる。※巻末解説は収録していません。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(18) VL2号の巻(下)

スノー国本国から日本に飛来した謎の円筒の正体は、組み立て方のロボット・VL2号だった。鉄人史上でも比類のないほどの強敵ロボットは、警視庁の壁をぶち破り、鉄人の片腕をもぎ取って、空の彼方に消えていく。初めて弱音を吐く正太郎だったが…。※巻末解説は収録していません。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(19) VL2号の巻(解決編)

強敵の攻撃に苦しむ正太郎たちを救ったのは、大塚署長のとったある機転だった。正太郎もまた敵の致命的な欠陥に気づく…。「カニロボットの巻」、沈没船の調査に乗り出した正太郎と鉄人は巨大ロボットと遭遇する。「人工頭脳の巻」、侵略ものSFの好短編。※巻末解説は収録していません。

カッパ・コミクス版 鉄人28号(20) 光る物体の巻

隕石に付着して地球に飛来した生命体は、人間の血を吸い取りミイラ化させてしまう反液状の怪物だった。山田野ロボット工場に逃げ込んだ生命体は、放射能をおびていた。怪物は技師になりすまし、工場のロボットを鉄人と対決させる…。※巻末解説は『横山光輝完結の挨拶「さようなら、鉄人!」』・『横山光輝エッセイ摘録』のみ収録。