あらすじ天下布武(ふぶ)。すなわち、「武力で天下を制す」こと――。信長は、非業(ひごう)の死の際(きわ)にいた“美濃のマムシ”こと斎藤道三から、大きな領地と「旗印」を受け継いだ。実父と義父の悲願を胸に、“用心棒探し”の行脚(あんぎゃ)をたどった信長は、尾張の盗賊・蜂須賀小六(はちすか・ころく)と出会うことに。聞けばこの男、“マムシの首を盗った男”を追っているというのだが……!?そして激闘、桶狭間。今川義元との戦いが始まる!
90年代の少年マガジンで連載してた歴史マンガで、はじめて触れた本格的な信長マンガ。子ども時代に一番最初に信長を知ったのは、まんが日本の歴史や横山光輝マンガが入口ではあったけど、あくまでも教科書的なイメージでしかなかった。型破りのカブキ者とはどういうことなのか、リアルに描かれた信長に出会ったのは、この作品が初めてだったと思う。 また、当時は意識してなかったが、作者・ナガテユカ先生の女性ならではの感性が、若き信長の格好良さや色気を存分に発揮されていたように感じる。(ちなみにこれがデビュー作である)そういう点でも男女問わずお薦めしたい歴史マンガだ。 マムシこと美濃の斎藤道三も、ずっとこの漫画のイメージが頭に刻み込まれてるくらい強烈なキャラクターであるほど登場人物はいずれも活き活きとしている。10巻いかないくらいで完結するので、長さ的にも読みやすい作品だ。