あらすじ

天下布武(ふぶ)。すなわち、「武力で天下を制す」こと――。信長は、非業(ひごう)の死の際(きわ)にいた“美濃のマムシ”こと斎藤道三から、大きな領地と「旗印」を受け継いだ。実父と義父の悲願を胸に、“用心棒探し”の行脚(あんぎゃ)をたどった信長は、尾張の盗賊・蜂須賀小六(はちすか・ころく)と出会うことに。聞けばこの男、“マムシの首を盗った男”を追っているというのだが……!?そして激闘、桶狭間。今川義元との戦いが始まる!
TENKA FUBU信長(1)

今から400年も前、太陽がもっとギラギラ輝いていた時代。日本人がもっともアクティブだった時代、死ぬまでの49年間を「カブキモノ」で通し、日本の歴史を覆(くつがえ)した男がいた……。風雲児、織田信長の「天下取り」と、波乱の生涯の物語!!――1547年、尾張。若き日の信長は、当世最強の武具=鉄砲を掌中にするべく出立(しゅったつ)。「たわけ」「うつけ」と蔑(さげす)まれた男が、時代を疾走(しっそう)し始める……!!

TENKA FUBU信長(2)

「お前ならば、飛躍が出来る。尾張から“天下”へと――!!」斎藤道三の愛娘・濃姫と結婚した信長は、父・信秀から跡目とともに“天下取りの夢”を託される。一方その頃、織田本家の信友は、跡目争いに負けた信長の弟・信行を諜略(ちょうりゃく)。“信秀殺し”の陰謀を進めていた……!!実弟との相克(そうこく)、木下藤吉郎(きのした・とうきちろう)との出会い――。風雲児、織田信長の「天下取り」と、波乱の生涯の物語!!

TENKA FUBU信長(3)

天下布武(ふぶ)。すなわち、「武力で天下を制す」こと――。信長は、非業(ひごう)の死の際(きわ)にいた“美濃のマムシ”こと斎藤道三から、大きな領地と「旗印」を受け継いだ。実父と義父の悲願を胸に、“用心棒探し”の行脚(あんぎゃ)をたどった信長は、尾張の盗賊・蜂須賀小六(はちすか・ころく)と出会うことに。聞けばこの男、“マムシの首を盗った男”を追っているというのだが……!?そして激闘、桶狭間。今川義元との戦いが始まる!

TENKA FUBU信長(4)

運とは待つものにあらず。運とはつかみ取るもの――!!時の将軍・足利義輝の眼前で、信長は美濃のヒットマンをねじ伏せる。信長の辣腕(らつわん)に“運命”を感じた義輝は、ともに天下布武(ふぶ)を誓うことに。そして、尾張への復路。怨敵(おんてき)斎藤義龍の膝元・美濃を通過する信長一行は、ド派手な“復讐劇”を用意していた……!豪胆(ごうたん)な奇策、未来を見据(みす)えた武器力の強化。日本史上に名を馳せた風雲児が、熱き血潮をたぎらせる!

TENKA FUBU信長(5)

天才軍師、現る!――信長は、宿敵・美濃軍を「飛騨奥地にクギ付けにする」という<囮(おとり)の奇策>に成功。その間隙(かんげき)に、蜂須賀小六(はちすか・ころく)率いる“野武士軍団”が伊木城をメッタ討ち!この勝負、稀代(きだい)の天才軍師・竹中半兵衛(はんべえ)との知恵比べにあり。そして信長の奇計は、伝説の「一夜城」を足がかりとして爆発し……!?圧倒的スケールで描かれる、「天下布武(ふぶ)」の風雲録!

TENKA FUBU信長(6)

速さと量……このやり方で、目の前の敵すべて、ブッ潰す!!――上洛(じょうらく)の機会を狙う信長は、近江の浅井長政に同盟を持ちかける。しかしこの長政という男、うつけ姿を隠れ蓑(みの)にしながらも、腹に一計があるようで……!?また、各家が次期将軍擁立(ようりつ)に奔走(ほんそう)する中、故・足利義輝の実弟・義昭は、信長に運命を託した!兵力、総勢3万人。新生織田軍、いざ「天下布武(ふぶ)」へ!

TENKA FUBU信長(7)

脅威の「信長包囲網」を前に、命を張った大バクチ!!――京を支配下に置いた信長は、征夷大将軍に登りつめた足利義昭から副将軍の座を勧められるが、これを謝絶。ド派手なカブキモノの胸中には、副将軍の地位よりも大きな野望、「天下布武(ふぶ)」が隠されていた!これを見抜いた梟雄(きょうゆう)・松永久秀は、“信長潰し”を義昭に進言。真の天下人を目指す義昭は、織田方のとある大名に謀反(むほん)を持ちかけるのだが……!?

TENKA FUBU信長(8)

武田の騎馬兵か、織田の鉄砲か――。風林火山が、天下布武(ふぶ)に相対する!信長は、打倒「信長包囲網」の一手として、甲斐・武田信玄の元に竹中半兵衛(はんべえ)を送り込む。「死の軍団」の名にたがわぬ武田のパワーを知った信長は、“軍神・毘沙門天(びしゃもんてん)の生まれ変わり”と豪語する男――上杉謙信と手を組み、「川中島の戦」という血のシナリオを起動するが……!?

TENKA FUBU信長(9)

敵は、本能寺にあり!!――「織田・徳川軍、圧倒的不利」と思われた長篠の戦において、信長はド迫力の新戦術を披露。“死の軍団”と恐れられた甲斐・武田勝頼(かつより)を敗走に追い込む。やがて天下を目指し、戦国最強の「織田五大軍団」を結団した信長は、明智光秀を武田討伐の長に抜擢(ばってき)。武人としての「熱き思い」をともにする二人だが、この絶頂期から、運命は分断されていたのである……。「天下布武(ふぶ)」の風雲録、完結!