「新連載を語る会」について語る
ありす、宇宙までも 売野機子
売野先生、各所で評価が高いのでいくつか読んだのですが、個人的には、どうもピンとこないというか、テーマが前面に出すぎているというか、そういう印象でした
しかし本作は違いますね!
いや、難しいテーマを扱っているのは以前と同じなのですが、それがうまくエンタメと両立している、という印象を受けました
1巻の時点では、宇宙飛行士を目指す話というより、セミリンガルである主人公が少しずつ学びを得ていく話なのですが、それがもう楽しい
「知ることの喜び」それ自体が、そして、そのことによって世界に対する解像度が上がっていく様が、直截に描写されています
しかも、「我々は、言語によって世界を認識している」という、どこかで聞いたことはあるものの、実感の湧かない話を、セミリンガルである主人公をとおして、具体的に分かりやすく描写してくれるので、読者に対しても、知ることの喜びを提供してくれる
続きが非常に気になる作品でした。買いました!