『私の愛した母の恋人』の須野ゆき子さんが描く、クーデレ女子と冷え性男子のオフィスラブです。 早い、強い、かわいい。 三拍子揃っている理系女子の日向こはるは、いわばクーデレ界の吉野家です。 まず、早さについて。本作は展開がとても早いです。自分にはない社交性を持っていて周りを明るくすることのできる蒼井涼介への秘かな憧れが結実して、1話からこはるはデレを見せてきます。友人・同僚以上恋人未満の期間特有のもだもだ感を長く楽しみたいという方には向かないかもしれませんが、その分熱いイチャイチャを長く楽しむことができます。 次に、強さについて。27歳化学メーカー勤務のこはるは、昔から一人で勉強や研究に没頭していたタイプで人とのコミュニケーションに難があるタイプです。それ故に、恋愛についても疎い。理系女子として面倒くさい思考もしがち。しかし、だからこそ距離感がバグっていて強ムーブをしてしまうこともあります。通常だと女の子が冷え性で男の子がそれを温めるのが定番ですが、逆であるのも面白いです。1度燃え上がると実は激しいこはるの強火のデレをたくさん味わうことができます。中学生のような恋愛でありながら、大人なので健康的にやることはやる熱々さが良いです。 そして、かわいい。シンプルに須野ゆき子さんの描く女の子がかわいくて、ここぞという決めシーンでの表情が好(ハオ)なのはもちろんなのですが、社内でのイメージと実際のこはるのギャップはクーデレの真骨頂。おまけマンガなどでも非常に積極的ですが、不器用さも残したこはるの様子がたまりません。初々しくも大好きムーブを連発するこはるのかわいさを堪能してください。 クーデレヒロインが好きな方、理系女子の恋模様を見たい方にお薦めです。
兎来栄寿
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