あらすじ

葛に組み敷かれ、快感に喘ぎながらも、「決して屈しはしない」と反撃の機会を伺う桃華。しかし、自分を襲いながらも優しく労るような表情を向ける葛に、桃華は初めて恐怖に似た、奥底から疼くような感情を抱く。鬼の村で一夜を過ごした桃華は、今まで自分が対峙してきた“鬼”の存在を改めて見つめ直すことになり――。
鬼退く華は魅入られ乱れる~鬼にイカされる気分はどうだ?~ 1話

鬼退治を生業とする真黄実桃華(まきみ とうか)は幼い頃に祖母から聞かされた“鬼”を探していた。ある時、その鬼の手がかりを持つであろう人物の居場所を突き止め、桃華は単身でその村へと足を踏み入れる。そこで桃華の前に現れたのは、村で最も力をもつ鬼・葛(かずら)。この鬼こそ手がかりを握っている、と確信した桃華は葛に問いかける。「俺は心当たりがない」と答える葛をしつこく問いただすと、葛は桃華に「ならば望み通り鬼を教えてやる」と妖艶に微笑み――!?

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鬼退く華は魅入られ乱れる~鬼にイカされる気分はどうだ?~ 2話

葛に組み敷かれ、快感に喘ぎながらも、「決して屈しはしない」と反撃の機会を伺う桃華。しかし、自分を襲いながらも優しく労るような表情を向ける葛に、桃華は初めて恐怖に似た、奥底から疼くような感情を抱く。鬼の村で一夜を過ごした桃華は、今まで自分が対峙してきた“鬼”の存在を改めて見つめ直すことになり――。

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鬼退く華は魅入られ乱れる~鬼にイカされる気分はどうだ?~ 3話

桃華は鬼の村が襲撃される計画を知ってしまう。実際に鬼の村の様子を見て、今まで人間側が思っていたような鬼の印象とは大きく異なっていたことを思い浮かべる桃華。様々な感情が渦巻きながらも、桃華はその襲撃計画を阻止することを決意する。桃華の純粋で真っ直ぐな思いやりの心を認めた葛は、「俺たちを守ってみせろ」と桃華の想いを受け止め――。

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鬼退く華は魅入られ乱れる~鬼にイカされる気分はどうだ?~ 4話

鬼と真摯に向き合う桃華の想いは葛の心も動かした。「ただの人間の女相手に心が乱される」「こんなにも飢えたのは生まれて初めてだ」 そう思いながら葛は桃華の全てを求め、熱く優しく抱いた。鬼と人との隔たりを越えて、互いに惹かれ合っていく二人は今までにない満ち足りた幸福感に包まれていく。しかし、そんな二人に大きな闇が刻一刻と忍び寄ってきて――。

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鬼退く華は魅入られ乱れる~鬼にイカされる気分はどうだ?~ 5話

桃華は葛に対する自分の気持ちに戸惑っていた。初めて抱かれた時の屈辱的な気持ちはなく、自ら葛を求め彼の言葉を素直に受け入れる――。「この想いは鬼に魅入られているだけ」 桃華はそう感じながらも、かつては相容れないと思っていた鬼と人との間に、今までとは違う感情が確かに芽生えていた。そんな中、鬼を捕えるため役人たちが村に火を放つ。村を守るために必死で立ちふさがる桃華の前に、殺気を纏った長船という男が現れ……!?

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鬼退く華は魅入られ乱れる~鬼にイカされる気分はどうだ?~ 6話

邪悪な気を纏った長船は桃華と琥珀に襲いかかる! 取り憑かれたような長船の刃が振り下ろされ、諦めかけたその時、間一髪で現れた葛によって防がれた。身を挺して鬼を守った桃華に、葛は優しく微笑みながら感謝を告げる――。鬼への恨みや恐怖心から、心に鬼が宿ってしまった長船。その姿を見た葛は、村や仲間、そして桃華を守るため真の姿を解放する……! 「お前の祖母に語ったのは 人が知らない鬼の真実だ」 桃華はその真実を知り、再び自分の気持ちと向き合い、葛に想いを告げる。想い想われる温かさと喜びを知った二人の間に、かつてのような鬼と人との隔たりは無く、ただ満たされながら愛を語り合う――。

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