「…いまだに実感がありません。こんなにも幸せな、今の生活が」エリートイケメン騎士ロイドの家で住み込みの家政婦として穏やかな日々を過ごすクロエ。少しずつ心を開いていく二人だが、クロエはまだ、かつて実家で迫害されていた過去や王都に来た理由をロイドに話せずにいた。一方のロイドも、育ってきた環境のことや深く負った心の傷をクロエに打ち明けられず。それでも、互いを大切に想う気持ちと、一緒に過ごす時間の居心地の良さに、二人の心は次第に惹かれていき――…。「クロエと一緒に過ごすのは、想像以上に温かくて、優しくて。……ずっと一緒にいられたらいいのに」