マンガ家志望の間 快生(34歳)は理想だけ高く、これといった結果も残せないまま漫然と日々を送っていた。そんな彼の前に、ある日一人の死神が現れ「半年後 お前は死ぬ」と告げられる。動揺する間に死神はさらに続ける。「面白いマンガ描いたら 寿命を延ばしてやる」と…。
【第5回トーチ漫画賞〈大賞〉受賞作】エアコン組立工場で働く川上綾は、小説家志望。 繰り返される単調な日々の中、月に一度、文芸サークルの集いを楽しみにしている。 しかしある事態をきっかけに、信じていた日常は崩壊する。 「”創作”なんかから卒業するきっかけを 本当はいつも探していたんだ」 逃れられない創作の呪縛、 この苦しみが誰かの喜びに変わる時まで――。
ああやって斜に構えて描くものも描かずに偉そうにしている自称・漫画家志望の人間が、漫画の死神みたいなやつに取り憑かれて、「死ぬ気で描く」ことをして変わるというストーリー。シンプルに羨ましい。あのままでいたら自分を客観視できず人を見下すような人間のまま死ぬだけだったのに。運のいいやつだなあ。