あらすじ

不倫、マチアプ、支配的モラハラ男、家長制クソファーザー。大橋ジゲン(27)は自称フォトグラファーで、無職。ロマンティック至上主義の世の中に唾を吐きながら、片思い中の山田さん(妻子持ち)の家族写真を撮る。恋なんてしないと決めたのも束の間、姉・姫子の結婚式で「最悪な女」と出会う。その女・白金アメリは新婚ほやほやの姫子と恋仲で、山田さんとも不倫関係にあったのだ。そして、ジゲンは姫子から「この性欲を消すカメラでアメリを撮ってほしい」と頼まれ……。ロマンティックに中指を立てて、人生を見つけろ。アンチ恋愛コミック。『幻滅カメラ』上下&作品集『アッコちゃんは世界一』鳥トマト3冊同時刊行!!!!●コミックビーム 公式X(Twitter)●@COMIC_BEAM
幻滅カメラ 上

不倫、マチアプ、支配的モラハラ男、家長制クソファーザー。大橋ジゲン(27)は自称フォトグラファーで、無職。ロマンティック至上主義の世の中に唾を吐きながら、片思い中の山田さん(妻子持ち)の家族写真を撮る。恋なんてしないと決めたのも束の間、姉・姫子の結婚式で「最悪な女」と出会う。その女・白金アメリは新婚ほやほやの姫子と恋仲で、山田さんとも不倫関係にあったのだ。そして、ジゲンは姫子から「この性欲を消すカメラでアメリを撮ってほしい」と頼まれ……。ロマンティックに中指を立てて、人生を見つけろ。アンチ恋愛コミック。『幻滅カメラ』上下&作品集『アッコちゃんは世界一』鳥トマト3冊同時刊行!!!!●コミックビーム 公式X(Twitter)●@COMIC_BEAM

幻滅カメラ 下

ブラック企業、メン地下、ネグレクト、女装の偽フェミニスト。大橋ジゲン(27)は自称フォトグラファーで、無職(たまに姉におこづかいを貰う)。ロマンティック至上主義に苦しみながらも、なんとか独立しようと必死に働き続ける。しかし、いざ労働に従事してみると「楽しく働きましょう」というやりがい搾取の言葉に搾取され、メン地下に搾取される女のチケットをもぎる業務につかされ、クソ親に搾取されている子供の面倒をみる――そんな毎日を過ごすはめに。そして、年末のある日、姉の姫子に「あるお願い」を押し付けられ……。ロマンティックと共存できるか? 生きてる意味を見いだせてるか? 人生再構築系コミック。『幻滅カメラ』上下&作品集『アッコちゃんは世界一』鳥トマト3冊同時刊行!!!!●コミックビーム 公式X(Twitter)●@COMIC_BEAM

幻滅カメラ

汚泥のような現代を切り裂く刹那の光 #1巻応援 #完結応援

幻滅カメラ 鳥トマト
兎来栄寿
兎来栄寿

「東京最低最悪最高!」の流れを色濃く受け継いで、現代を鋭利に刳り取ってみせる鳥トマトさんの新作が1・2巻同時発売となりました。同時発売の『アッコちゃんは世界一』とあわせて3冊同時発売ですが、全部オススメです。 主人公のジゲン(27)は売れないカメラマン。その姉・姫子は、新興宗教の教祖と仮面結婚をして莫大な財力を手に入れ、学生時代からの関係がある社長令嬢でビッチのアメリと恋仲。ジゲンが好きな5つ年上の男性・山田は、アメリと不倫する仲で奥さんとの離婚を画策中と1話目で提示される人間関係からドロドロの泥沼の様相を呈してきます。 そして、それだけでも成立しそうな人間ドラマにひとつまみ盛り込まれるファンタジーが、タイトルにもなっている「性欲を消すカメラ」の存在です。人間の根源を司る三大欲求のひとつを消し去ると、何が起こるのか。さまざまなシチュエーションの人間たちが、どこからどこまで性欲を原動力に駆動しているのかということを目の当たりにできるという意味でも非常に面白い作品です。 お金が無さすぎて資本主義の犬になるしかないジゲンは、生活のために姉や社会から多種多様なことを強いられます。マッチングアプリやブラック企業、メン地下や新興宗教、モラ男や家父長制など現代の象徴的なシーンを巡っていく中でさまざまな人間と関わっていきますが、「普通」とか「まとも」と呼ばれるような生き方をしている人がメインにはほぼ出てきません。 しかしながら、深い中身を見ようとしなければ、皆普通に生きているように見えるであろうという絶妙な状態の描き方が最高な作品です。あたかもカメラを通して切り取った一瞬が、現実よりも美しく見えるように。みんなみんな生きているんだ、友達ではないけれど。 ジゲンの恋愛に関するトラウマであったり、姫子やアメリの現在に至るまでの諸事情などが徐々に明かされていく構成、その上で描かれる主軸の人間ドラマも良いです。個人的には、1巻終盤のドライヴ感全開のセリフと展開が好きです。呪詛返しして強く生きていく力と魂を常に持っていきたいものです。 鳥トマトさんの絵柄とお話の相性も絶妙で、デフォルメが強いところとシリアス時のギャップがまた演出として強い効果を発揮しています。表情の描き方などもすごくいい瞬間があるんですよね。 唾棄したくなるような現実、人間、事象を描きながらも、読んでいると不思議とエネルギーをもらえる紛うことなき現代文学です。