【第4回トーチ漫画賞 準大賞作品】海辺にて、父と子が過ごす焚き火の時間。波と戯れていたつもりが足を取られる。温かい飲み物にひと息ついたかと思えば、岸に打ち上げられた動物の死骸を見る。 地上110㎝のまなこに映る、世界の姿。子どもを主軸に描かれる短編3作。
僕の“神様”が死んだ――いじめによる不登校の少年・福田の救いは配信者アマニの実況を視ることだけ。だけど、その人が配信中に死んでしまった…世界に絶望した少年はカースト上位のクラスメイト音羽と、アマニを求めて聖地巡礼の旅に出る…最後、殉教者となるために。苦しくも生々しい感情むき出しの青春ドラマ!
【アフタヌーン四季賞2024冬 四季賞】いじめられっ子の中学生・さやかは、「ずっと友だち」だと誓い合った幼馴染のあゆちゃんに避けられている。寂しい日々を過ごしていたある日。「殺した相手が幽霊となって後ろについてくる」という噂を耳にした…。少女の危うくて鮮烈な衝動に満ちた、渾身の一作。
大人は子どもを見くびってるのかもしれないし、過大評価しすぎてるのかもしれない。 純真無垢で何もわからないとか、誰よりも大切なことに気づいているとか、どちらにせよ子どもという存在に何かを求めてしまっている。 子どもを主軸に描かれた3つの短編。 何か劇的な展開があるわけではないけれど、生と死が描かれている。 死ぬのは恐ろしい、得体の知れない大きなものは恐ろしい。 死が何かわからないけれど恐ろしいのは、大人も子どもも変わらない。でも、そんな当たり前のことすら大人になると忘れてしまうのかもしれない。 この作品を読んでぐるぐる考えてしまうのも愚かな行為かもしれない。何かを感じなきゃと思いこんでるだけかもしれない。