あらすじ

業界話題の才能・ひの宙子による、十勝が舞台のピアノ少女と母殺しの激情サスペンス! 「わたし、ずっと律っちゃんに会いたかった」律は十年ぶりに小夜との再会を果たした。あの雪の日。母親の失踪。十年間しまいこんできた二人だけの秘密。それを暴こうとする誰かの存在を、小夜が示唆する。律は中学の同窓会のために地元・北海道へ帰省した。しかし、目的は同窓会じゃない。十年前、律が小夜の母親を殺すことを考えて書いていた殺人計画ノートの行方を確かめるために戻ってきたのだ。ノートは当時の担任・沖田が持っているという。思い出話が盛り上がる同窓会の片隅で、律は沖田にノートのことを探っていく。だが、沖田の「警察にはウソをついておいたから」という真相不明な一言が、律の心は激しくかき乱みだされていく。オムニバス短編集『グッド・バイ・プロミネンス』『やがて明日に至る蝉』(祥伝社)が多くの心を揺さぶった著者・ひの宙子が、「月刊アフタヌーン」で初の長編連載に挑むのがこの作品。第1話目は異例の8Pカラー付きでスタートし、『グッド・バイ・プロミネンス』を連載した「FEEL YOUNG」とのコラボ企画も話題となった。
最果てのセレナード 1巻

業界話題の才能・ひの宙子による、天才ピアノ少女と母殺しの激情サスペンス! 北海道の田舎町。ピアノ教室の家に暮らす中学生・律と、その教室に通うことになった転校生の小夜。あるピアノコンクールをきっかけに2人は仲を深めていく中で、小夜は律に、母親を殺したいと告げた。時は経ち、十年後。律は東京の週刊誌編集部で慌ただしい日々を過ごしていたその頃、地元北海道では白骨遺体が発見されて騒ぎになっていた――。十年前の記憶と十年もの空白。その時の長さなど無視するかのように、いま確実に、物語は動き出す。オムニバス短編集『グッド・バイ・プロミネンス』(祥伝社)が多くの心を揺さぶった著者・ひの宙子が、「月刊アフタヌーン」で初の長編連載に挑むのがこの作品。第1話目は異例の8Pカラー付きでスタートし、『グッド・バイ・プロミネンス』を連載した「FEEL YOUNG」とのコラボ企画も話題となった。

最果てのセレナード 2巻

業界話題の才能・ひの宙子による、十勝が舞台のピアノ少女と母殺しの激情サスペンス! 「わたし、ずっと律っちゃんに会いたかった」律は十年ぶりに小夜との再会を果たした。あの雪の日。母親の失踪。十年間しまいこんできた二人だけの秘密。それを暴こうとする誰かの存在を、小夜が示唆する。律は中学の同窓会のために地元・北海道へ帰省した。しかし、目的は同窓会じゃない。十年前、律が小夜の母親を殺すことを考えて書いていた殺人計画ノートの行方を確かめるために戻ってきたのだ。ノートは当時の担任・沖田が持っているという。思い出話が盛り上がる同窓会の片隅で、律は沖田にノートのことを探っていく。だが、沖田の「警察にはウソをついておいたから」という真相不明な一言が、律の心は激しくかき乱みだされていく。オムニバス短編集『グッド・バイ・プロミネンス』『やがて明日に至る蝉』(祥伝社)が多くの心を揺さぶった著者・ひの宙子が、「月刊アフタヌーン」で初の長編連載に挑むのがこの作品。第1話目は異例の8Pカラー付きでスタートし、『グッド・バイ・プロミネンス』を連載した「FEEL YOUNG」とのコラボ企画も話題となった。

最果てのセレナード 3巻

十年前の夜、小夜の母親の死体を埋めたのは沖田だった。その事実を知った律は、かつての罪を沖田に被せようと計画する。沖田を真犯人に仕立て上げる筋書きを作るにあたり、律にはひとつ気がかりがあった。沖田の小説に登場する「殺人を手伝ったもうひとりの人物」の存在。あの夜のさらなる真相を求めて、律が最初に尋ねるのは、実の母親――。すべては小夜を守るために。『スモールワールズ』の著者・一穂ミチ氏絶賛!心を震わせ、ヒリつかせる、共犯系サスペンス第3巻!

最果てのセレナード

あらすじを読まずに1巻を読んでみて欲しい。 #1巻応援

最果てのセレナード ひの宙子
兎来栄寿
兎来栄寿

『グッド・バイ・プロミネンス』で鮮烈な才気を惜しみなく発揮して現れた新星・ひの宙子さんの注目の連載作品がついに発売されました。 公式のあらすじが物語の内容をかなり克明に書いてあるのですが、ネタバレを気にするタイプの人で初めて読む方はあらすじは避けてから読んだ方がより楽しめるかもしれません。 冒頭の8ページがフルカラーから始まりますが、その僅かなページだけでも「上手さ」が伝わってきて、その後の面白さを予感させてくれます。小夜の顔を、表情を印象的に見せる無言の大ゴマの魅力たるや。ウユニ塩湖の上でピアノを弾いているような扉絵も、関係性や特性・属性を暗喩しているような構図でありながら、シンプルに美しく心惹かれます。 ピアニストの転校生小夜と、そのピアノ教師の娘であり小説家になる夢を持つ律の何とも言えない関係性の萌芽、そして花笑み。しかし、そこに小夜の母親のただならなさが一抹の不穏として去来し、物語を攪拌していきます。 ひの宙子さんの、名前を付け難い感情や想いを絵ですこぶる巧みに表現する力が素晴らしいです。加えて、マンガとしての構成も秀逸で初連載としては非常にレベルが高いと思わされます。 25日に発売予定の短編集『やがて明日に至る蝉』と併せて、強く推したい間違いなく面白い作品です。