あらすじ

禅定の修行のため、トソツ天から下界に降り、仏道修行に励むボサツと三人の天子たち。インドの街中に降りた一行は、禅の大家と評判のふたりの師についた。煩悩に妨げられてなかなか修行が進まない三人をよそに、またたく間に師の境地を得てしまうボサツ。しかし、ボサツはさらなる禅定の境地を求めて旅立ってゆく―。坐禅に縛られる心を解き放し、心を自由にして考える禅定の境地を学ぶ。
ブッダへの修行 〈布施〉

後におシャカさまとなられる予定のボサツは、他の天子たちとともに動物の姿となって地上に生まれ変わる。布施を請う修行者に、山犬、猿、かわうそは施し物を用意するがなにもないうさぎは火に身を投じて献じる。再び天に戻ったボサツたちは自分たちの行った布施の意味を話し合い、反省し合う。そして、さらに次の境界に生まれ変わって厳しい布施の修行を積む。

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ブッダへの修行〈2〉持戒

トソツ天から3人の天子たちとともに地上におり、厳しい仏道修行にはげむボサツ。持戒の修行のためにボサツは、しか王やさる王、修行者などに生まれ変わり、命がけで仲間たちのためにつくすのであった。ほとけの道を修めるボサツに打ち寄せる数々の試練…。それらの試練に敢然と立ち向かうボサツ。苦難に満ちた転生の旅を通して、持戒の意味とそのありかたを探る。

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ブッダへの修行〈3〉忍辱

真実の仏道修行を求めてトソツ天から3人の天子たちとともに旅立つボサツ。国王や竜王、修行者に生まれ変わったボサツは、あらゆる苦難を耐え忍ぶ忍辱の修行を積む。苦しみから逃れることができない娑婆世界での生は、忍辱の修行を積むのに絶好の場所であった。いかなる責め苦を受けようとも、他人を許す心をもつボサツ――。智恵の眼と布施の心に裏打ちされた真の忍辱の意味を探る。

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ブッダへの修行〈4〉精進

トソツ天から地上に降り、小鳥に生まれ変わったボサツは山火事を止めようと必死に、消火活動に励む。血眼になって努力した小鳥であったが、火はいっこうに消えなかった。消火できないと思ったらあきらめることも必要である。盲目的な努力をすることは真の精進とはいえない。ボサツたちは真の精進の意味を求め仏道修行に励むのだった。

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ブッダへの修行〈5〉禅定

禅定の修行のため、トソツ天から下界に降り、仏道修行に励むボサツと三人の天子たち。インドの街中に降りた一行は、禅の大家と評判のふたりの師についた。煩悩に妨げられてなかなか修行が進まない三人をよそに、またたく間に師の境地を得てしまうボサツ。しかし、ボサツはさらなる禅定の境地を求めて旅立ってゆく―。坐禅に縛られる心を解き放し、心を自由にして考える禅定の境地を学ぶ。

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ブッダへの修行〈6〉智恵

おなじみボサツと三人の天子たち、今回もにぎやかに修行へと旅立った。降り立ったのは、いつか、どこかにあるというヤマトの国。そこは、なぜか現代日本にうりふたつの世界であった。さて、舞台は山村家。モーレツ営業マンの和夫、耐える主婦の静子、受験生の良男の三人家族。そこに和夫の母が同居することになって…。それぞれの問題を抱えて悩む三人の前に、姿を変えたボサツが現れる。“智恵”がテーマの修行シリーズ完結編。

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