ユリ子は、自分に寄生している虫の胚に、母親のような愛情を抱き始めていた。いじめられっ子の鴨川にも、虫の胚が寄生し、彼は優等生に変貌する。やがて巨大な虫の女王が、発生した結城沼から下水道を伝って、学校の地下に巣を作っていった。その目的は、人間牧場の形成。人間を餌として、羽化する仲間を増やしていくつもりなのだ。反対し、女王に襲われるユリ子。だがユリ子に寄生した胚は、仲間や女王をも苦しめる“声”を発して、彼女を救った。仲間の目的や、本能にまで反抗できる胚…。ユリ子は本物の(怪物)を宿しているのかも知れない!