あらすじ異世界の少年ユーリに生まれ変わり、穏やかな日々を求める男は、伯父ゴウクの死を機に、父親と共に家督争いに巻き込まれてしまう。偽の遺言状で権力を掠め取ろうとする悪漢ラクーヌに対し、愛する家族との生活を守るため、ユーリは一策を講じる―― 「貴方が頭領を務めるのは荷が重いのでは?」 そして、騎士・ホウ家の跡取りとなり平穏を取り戻した矢先、領内で致死の疫病が猛威を奮い、その毒牙が身近にまで迫っていた……。これは愛する者の為に、手を穢すことも厭わず「魔王」となり生き抜いた男の覇道の記録。
主人公は川に落ちた少女を助けようとして亡くなり、異世界に転生したユーリという男。 前世では両親の愛情を知らずに育った彼は、転生した異世界では牧場を営む優しい両親に恵まれ、前世から引き継いだ知識も駆使して優秀な子供に育っていきます。 そんなある日、自分の生まれた国が隣国からの侵略を受けていることを知ったユーリは、 実は武人階級であった父親の家系の事情も絡み、その戦火に巻き込まれていくことになります。 物語の序盤からとても穏やかな雰囲気で物語が進み、戦争の話が見え始めた後もユーリの振舞いは常に冷静かつ聡明で、落ち着いた雰囲気のまま展開していきます。 しかし、物語が進むにつれて徐々に戦争の影がユーリに迫ってくるのが感じられ、単行本帯の“やがて少年は─「魔王」となる”という一文も相まって、今後どのような展開が待っているのかとても気になる作品です。 1巻まで読了