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怖い話をいただけますか――。さまざまな人を訪ねて怖い話を集めていく謎の少女・月夜(つきよ)が活躍する都市伝説ホラーコミック。夫の教え子だという目の悪い女生徒に怖い話をお願いされた妻は、最終バスに乗り込んできた少年の幽霊と遭遇したバス運転手の話をする。しかしそれを聞き終えた女生徒は、その話は蒐集済みであるが内容が少し違っているといい、それとは結末が異なるもうひとつの怖い話を語り出して……!?
怖い話をいただけますか――。さまざまな人を訪ねて怖い話を集めていく謎の少女・月夜(つきよ)が活躍する都市伝説ホラーコミック。夫の教え子だという目の悪い女生徒に怖い話をお願いされた妻は、最終バスに乗り込んできた少年の幽霊と遭遇したバス運転手の話をする。しかしそれを聞き終えた女生徒は、その話は蒐集済みであるが内容が少し違っているといい、それとは結末が異なるもうひとつの怖い話を語り出して……!?
『監察医朝顔』のコンビによる一風変わった構成のホラー。何が変わっているかというと、アンサーソングならぬアンサー怪談とでも言いますか、謎の美少女・月夜が、聞き出した怖い話のお返しに、少しだけ違った内容の怖い話を語る、という筋立てなんですね。月夜が聞く立場の怖い話は、キャラが柔らかいタッチで描かれ、逆に月夜が語る場合はよりリアルでシャープになっているという、驚異の人物描き分け技術をもつ著者ならではの凝った構成なのです。しかも同じストーリーをなぞる部分でも、単にコマ割りを変えました、というのではなく、構図ごとごっそり変更。より悲惨な話になるように工夫もされてます。また主人公の月夜も、語り始めるときはおちょぼ口がワニのようにぐっと広がるように描かれて、恐怖の案内人に適した風貌になるという芸の細かさもあり。この作品はずいぶん前に首都圏の駅前で配られていた無料マガジンに連載されていて、実は私、これ目当てで入手していたのですよ。単行本になっていない話もあるのでそれも電子化できるといいのですが。