あらすじ

母を殺され父を殺され姉を兄を殺され妹を弟を殺された。そんなアタイは殺されっこ。生きるために殺すのさ。斬る、ユー。――渡世人、それは浮き世のしがらみを捨てたならず者。生きるも死ぬも、てめえ次第。そんな奴らが跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)した江戸後期に名を馳せた、極悪非道の女渡世人・宵闇(よいやみ)のお紺(こん)。一族を惨殺した七匹の首を翔ばすべく、復讐三昧で御座います。
七匹の侍(1)

母を殺され父を殺され姉を兄を殺され妹を弟を殺された。そんなアタイは殺されっこ。生きるために殺すのさ。斬る、ユー。――渡世人、それは浮き世のしがらみを捨てたならず者。生きるも死ぬも、てめえ次第。そんな奴らが跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)した江戸後期に名を馳せた、極悪非道の女渡世人・宵闇(よいやみ)のお紺(こん)。一族を惨殺した七匹の首を翔ばすべく、復讐三昧で御座います。

七匹の侍(2)

生きるためだったら、どんな野郎だって悦んで受け入れた……何が兄弟さ、笑わせるんじゃないよ、まらかす野郎。――七匹の極悪人を根絶やしにするため、女渡世人・宵闇(よいやみ)のお紺(こん)の殺戮の旅は続きマス。さてさて残す首はあと五ツ。幻術使いの蛇に、昼でも暗い島に巣喰う兎。復讐は一筋縄じャあイキマセヌ。

七匹の侍(3)

怖いのは、あんたじゃない。怖いのは、道半ばで犬っころのようにおっ死ぬこと。だから……あんたは怖かぁない。斬る、ユー。――極印を消すためには、“ずる”をしてはいけないの。“ずる”をするとこの極印は一生消えないから。父上、母上には“ずる”のことは、すぐに分かっちゃうんだよ。だから、私は、ちゃんとあの女・お紺(こん)を殺さなくちゃいけないの。前衛時代劇、ここに完結。『七匹』ぜんぶ出てきます。