あらすじ裁判官・萩原(はぎわら)が“少年”に下す審判は、断罪か、少年法による慈悲か、それとも――!?『砕動風鬼』編、完結!!冤罪事件を起こして辞職した“ヤメ検”弁護士の夏海(なつみ)。画廊で起きた放火窃盗事件を担当するが、被告人のようすから冤罪事件ではないかと気にかかり――。
「アストライア」とは、ギリシャ神話に登場する正義の女神。善悪をはかるために手に持った天秤が、てんびん座の元となったとされています。 裁判員制度が導入された2009年頃、(私のような)よく理解ってない人向けに啓蒙的な裁判漫画がいくつか作られていました。「サマヨイザクラ」「裁判員の女神」などがそうです。その内の一作が、この「アストライアの天秤」になります。(最近だと「イチケイのカラス」でも取り上げられていました。) 作画は中華一番!の小川悦司先生。これまで料理マンガのイメージしかなかったのでとっても意外ですが、最初見た時は劇画タッチすぎて、誰の絵か一瞬わからなかったほど気合が入っています。 緊迫した面持ちのキャラクターばかり登場する娯楽要素の少ないマンガなので、「もし自分に裁判員の通達が来たらどうすれば良いか」などと考えながらシミュレーションして読むのが良いでしょう。いつか、裁判員に選ばれる日が来るときのために…。