あらすじ満州の小学校入学を間近にした茂は、期待に胸をふくらませていた。しかし戦局は不安になり、内地では都会の子供たちが親元を離れ、強制疎開をさせられていた。1944年、米軍のB29が日本上空に飛来し、爆弾を次々と投下。日本は火の海となっていた。一方、満州に住む茂たちにも、敗戦の危機が迫っていた…。
満州での生活などはちばてつやの「屋根うらの絵本かき」/「家路 1945-2003」/「ひねもすのたり日記」や「ボクの満州―漫画家たちの敗戦体験 」を読んでいたので、そんなに違和感なく読むことができた。 満州からの引き上げ話がメインではなく、終戦の少し前から終戦までの満州の生活がほとんどを占めていた。いろんなエピソードが体験者だからこそ書ける描写でよかった。 途中に登場した手品師がどうみても同じ中国から引き上げた漫画家「高井研一郎」だったのが一番印象に残った。