安産祈願で有名な神社の裏に、ひっそりと佇む古びた社。縁切りの神が祀られているというその場所を訪れた日から、理沙の身の回りでは不可思議な現象が起こり始める。
なぜか拾ってしまった煤けた塊と、自宅のポストに届けられた黒いヒトガタのお守り――気を失って倒れた理沙のもとを訪れたのは、見覚えはあるのに正体を思い出せない友人・早苗だった。
何度捨てても自分のもとに帰ってきてしまう煤けた塊。赤子のように鳴くその塊は、次第に形を変えて明里に迫ってくる。“黒い塊”が求めるものは?不詳の友人・早苗の正体とは?