凡田夏之介35歳、プロ野球選手。寄る年波には勝てず、仙台ゴールデンカップスから引退勧告を受ける。しかし、ここで終わる訳にはいかない。もうひと花咲かせるべく、変幻自在の魔球・ナックルを武器に、ふたたび大リーグに殴り込みをかける! ボストン・ブルーソックスの新監督、ボビー・リードから招待を受け、夏之介は女房役のパーシーとともにキャンプ地・フロリダへ。そこで待ち受けていたのは、他の選手たちとの熾烈な生き残り争いだった。30人を超える招待選手のうち、メジャーに昇格できるのはたった数人。結果を出せなければ、どんどん脱落していく。通算400本塁打のモーリー、5ツールプレイヤーのショーンら、かつてメジャーで一線を張った選手たちも、昇格をめざし死に物狂い。生きるか死ぬかの日々が続く――。そんな矢先、夏之介の実力をテストする対戦相手として上層部が選んだのは、160キロを投げ本塁打を連発する、史上最強の「二刀流スーパースター」だった! 夏之介とパーシーは、過酷な競争を生き残り「メジャーのグラゼニ」を掴めるか!?