――ここは、魔族が暮らす悪魔界。悪魔侯爵・ヒースに子供の頃から想いを寄せていた上級悪魔である伯爵・レネは、本当は甘いものが大好きで、甘えたい願望を持っていた。しかし、自らの高貴な見た目や変身した姿が黒豹であることから自分を素直に出すことが出来ず、ヒースにからかわれる度つんけんした態度をとってしまう。そんなある日、ついうっかり羽根兎と合体してしまい、なんと白兎姿に。上級悪魔の自分が兎など…! と屈辱に震えながらもヒースの館で可愛がられることになる。彼に可愛がられて嬉しい半面、上級悪魔としてのプライドと恋心の間で複雑にレネの心は揺れ動くが…。 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。
彼方に臨む黒い山並みと、常に月が浮かぶ藍色の空──悪魔界。その地に佇む荘厳な館には、三対六枚羽根を持つ美貌の悪魔公爵・ルシフェルが住んでいた。ルシフェルは元上級天使の大天使長だったが、とある件をきっかけに堕天し、現在は大魔王預かりの身となっている。そんなルシフェルの元に、連日のように天界から招かれざる客が訪れていた。それは、幼なじみの熾天使・ミカエルだ。「おまえに魔界が合っているとは思えない」と、ミカエルは執拗にルシフェルを連れ戻そうとするが、ルシフェルが天界行きを拒むのはそんなミカエルから逃れるためで… 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。