天涯孤独の身だったフロスは、幼い頃に颯の国の第一皇子・テオに引き取られて以来、彼の側仕えの任に就いていた。だが、敬愛するテオは、聖霊に選ばれず、王となれなかった。報せに愕然とするフロスの元に、テオの弟で新たに颯の国の王となったウィンが現れ、フロスに一目惚れした新王は、彼を強引に王宮へ連れ去ってしまう。テオを王とするために、ウィンを暗殺することを決意したフロスだったが、日々自分に愛を囁く彼の姿に心は揺れ…。 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。