あらすじ

水面からサヨリが飛び上がる春の海へ、釣りに出かけた花巻平太(はなまき・へいた)とヒロ。その時、長靴を釣り上げてヒロに笑われた平太は、その長靴の中にサヨリが入っていて喜ぶ。そしてその後、美家古寿司に来たお客様へ、細工切りができたり、中骨はすまし汁になったり、ゴマをかけて食べると脚気も治るというサヨリの素晴らしさを語った平太は、閉店後に自分の釣ったサヨリで一杯しようとするのだが……!?
美味しいふたり(1)

一人前の寿司職人を目指す花巻平太(はなまき・へいた)と、その弟弟子・ヒロが活躍する人情グルメコミック。照りつける太陽に夏を感じる季節、出前帰りのヒロは、のり屋の節子(せつこ)にクリームあんみつをおごってもらう。一方、美家古寿司で冷や酒と白身魚のあらいで涼しさを堪能するお客様は、花巻平太にきゃらブキ水茶漬けをはじめとした夏のごちそうを語り出して……!?

美味しいふたり(2)

水面からサヨリが飛び上がる春の海へ、釣りに出かけた花巻平太(はなまき・へいた)とヒロ。その時、長靴を釣り上げてヒロに笑われた平太は、その長靴の中にサヨリが入っていて喜ぶ。そしてその後、美家古寿司に来たお客様へ、細工切りができたり、中骨はすまし汁になったり、ゴマをかけて食べると脚気も治るというサヨリの素晴らしさを語った平太は、閉店後に自分の釣ったサヨリで一杯しようとするのだが……!?

美味しいふたり(3)

とても熱い八月十五日、出前にでかけたヒロは、終戦記念日に想いを馳せる老人をからかって、激怒した老人に追いかけられる。一方、美家古寿司で寿司を食べていた2人の老人は、戦争の頃に食べていた物を思い出す。終戦までビルマにいた老人は、赤犬のすきやき、蛇の蒲焼き、サソリのてんぷらなどがごちそうだったと語る。それをうらやましがるもう一人の老人は、ニューギニアの戦争で食べる物が何もなくて……!?

美味しいふたり(4)

テレビを見ていた花巻平太(はなまき・へいた)達は、「明日、死ぬとわかったら何をしますか?」という話題で盛り上がる。その後、美家古寿司へやってきたお客様は、その話題に「トロを腹いっぱい食べられれば大満足だね」と答える。そして昔は好まれなかったトロがどうして最高級品になったのかを尋ねたお客様は、平太からそうなった経緯を聞いて……!?

美味しいふたり(5)

朝の散歩中、豆のいい匂いにつられたヒロは、朝から忙しく働く豆腐屋さんを見学する。その時、昔ながらのこだわった豆腐作りに感銘したヒロは、出来たての豆腐を食べさせてもらってその美味さを絶賛する。そしてその豆腐を買って朝食の味噌汁に入れてもらったヒロは、その美味さを認めた花巻平太(はなまき・へいた)から、美家古寿司の今日のお通しを豆腐料理にすると言われ、自分の知恵が店の役に立ったと喜ぶが……!?

美味しいふたり(6)

お彼岸に花巻平太(はなまき・へいた)と母の墓参りに行った時子(ときこ)は、母はサンマが好きだったと思い出す。その昔、母の両親に父との結婚を反対されて駆け落ちした母は、隠れ住んで窮屈な思いをしていたが、しばらくして両親の許しが出て人前に出られるようになる。そして外に七輪を置いてサンマを焼いた母は、自分も本当のオカミさんになったんだと思わず涙が出て……!?

美味しいふたり(7)

出前中に教会での結婚式を見かけたヒロは、そこに参列していた自分好みの女性をいきなりナンパしてライスシャワーをぶつけられる。一方、美家古寿司へやってきた中学の同級生・富田(とみた)に寿司を振る舞った花巻平太(はなまき・へいた)は、実家の農業を継いで米作りに情熱をかける富田と、美味い米について語り合う。そして富田が上京したのは見合いをするためだと知って喜ぶ平太だったが、そこへヒロがやってきて……!?