タイの国民的英雄であるポンチャイ・チャイスリアとの決戦にいどむ沢村忠。タイ国王も観戦する大舞台だった。勝てば大きく報道されるのは確実。しかし、大々的に扱われるからこそ絶対に負けられない試合でもあった。敗れれば負け犬のレッテルを貼られてしまうのだ。苦戦する沢村。日本での沢村は、チャンピオンとしてもてはやされる一方、マスコミからは「弱い相手ばかりと戦っている」という批判も浴びていた。苦戦しダウンしながらも、沢村はマスコミの批判を思い出し立ち上がろうとするが……。挫折、栄光。沢村忠の不屈の精神に胸が熱くたぎる!
あの圧倒的な強さを誇った、キックボクシング創成期の立役者「キックの鬼」こと沢村忠を主人公にした梶原一騎原作の漫画です。漫画の中で沢村が放つ「真空飛び膝蹴り」を見たくて、TVのキックボクシング中継に毎週チャンネルを合わせたのですが、滞空時間が長いその必殺技を見る事なくブームが去ってしまったのが残念な思い出でとなりました。しかし、沢村のキックに対する情熱がヒシヒシと伝わってくる作品でした。実力を伴ったスーパーヒーロー沢村忠が躍動するこの作品が大好きです。