あらすじ「煉瓦の密室殺人」が帝都を震撼させるーー開化の象徴とも言うべき銀座の「煉瓦街」。明治期の最先端をいく街で、まるで江戸の魍魎が成したかのような「密室殺人」が巻き起こる。しかも現場は明治新政府の「罪」を暴き立てて評判を呼ぶ「のぞきからくり」の小屋の中だった!奇っ怪な猟奇事件を前に、ポリスはもちろん、我らが千羽兵四郎も一肌脱ぐことに。ミステリの香り高い一篇「幻燈煉瓦街」編、ここに開幕!!
江戸が東京に成り代わったばかりの明治時代。新設された警視庁と幕府の元奉行所の役人たち、ふたつの警察勢力が入れ替わる時期だったというか同居していたっていうのは面白いですね。西郷さんみたいな当時の有名人がたくさん出てくるのも楽しい。 主人公の千羽をはじめお役御免となった同心たちと警視庁刑事たちの推理合戦みたいになっていくのかな。明治時代になりきっていない空気感というか、そういうのがミステリーとどう組み合わされるのか楽しみです。