あらすじ文化祭から数日、ますますモテ始めた後藤さんにやきもきする前田くんの前に超ハイスペックなイケメン先輩が現れた。後藤さんとの仲を取り持ってほしいという先輩の頼みを、後藤さんへの想いを意識し始めていた前田くんはきっぱりと断る。「それじゃあ正々堂々と勝負ってことで」。ここに先輩との後藤さんをめぐる争いに火ぶたが切って落とされた。果たして前田くんの一世一代の大勝負の結果は!?
リアリティとかどうでもいいんです。 陰キャオタクな男に美少女が惚れるなんてあるわけないし(その理由も、ちょっとヤンキーから、かばっただけ!)男が恐ろしいほど鈍感なのに、美少女が諦めずにずっーーーーーーとアプローチし続けてくれるとか、絶対ないんですよ。 そんなリアリティなんて、この手のジャンルには野暮ってもんで、厳しい現実から一時でも逃避するために必要な成分みたいなもんなんです。 なので、美少女・後藤さんのグイグイくる精一杯のアプローチと、オタクの前田くんのウジウジした感じ、その2人の関係性を楽しむ感じ。 なんかもう付き合っていいんじゃね?と思うくらい2人の距離感が0距離なのですが、ここもリアリティを求めてはいかんのです。 あと一歩いかない感じも、いとをかしと流すのです。 非現実的でも、ひたすら2人を愛でたくなる不思議な魅力のある作品で、ラブコメらしい定番の流れももりだくさんだし、何より当て馬的なもので関係性をかき乱してくるような輩も、今のところいないので安心して読めます。 ラブコメ好きにはおすすめしたい作品です。