あらすじ
20××年、ウイルスαによるパンデミックは世界中に貧困と格差をもたらした。日本に住む青年・イサムもまた過酷な工場勤務に従事していた…。その工場でイサムは一人のベトナム青年のレ・アン・コンと知り合う。彼はベトナムの格闘技・ボビナムを修練しており、イサムも彼から手ほどきを受ける。ところがそのレ・アン・コンはある出来事により失踪。さらに工場をクビになったイサムは妹の恋人のコージの誘いで怪しげな大型クルーズ船に乗りこむがそこで行われていたのは…!?話題沸騰のディストピア格闘大作、堂々の第1巻!
序盤で描かれる最底辺の世界観とか、格闘シーンの強烈さで、苦手な人はそこでギブアップしてしまうかもしれませんが、ぜひ最後まで読んでいただきたい。 かく言う自分も、コンちゃんが最初に起こした事件の描写が怖すぎて脱落しそうになったのだけど、随所の設定が面白くて読み進めるうちに、キャラの変貌や背後にある真実が出てきて大変面白く読めました。 激しい格闘描写は最後まで続きますが、現実離れしつつも筋の通った格闘になっている(しっかり考えられた闘い方になっている)のでその点も楽しめるかと。読後感はとても良い。 ウィルスとか仮想通貨とかNPOとか、世相を捉えた設定がすごくよかったです。 おすすめです。