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なんであいつの前では気を許してしまうのか…。自分が本命になれないと知りながら、捜査一課のエリート警部・鷺沼は人目を忍び、妻子持ちの署長・柴崎と愛しあっていた。実らない感情をひきずり袖を濡らす鷺沼の前に、期待の新米刑事・笹塚がやってくる。裏では鷺沼を抱き潰す柴崎。まっすぐに鷺沼を慕ってくる笹塚。人の愛し方が異なるふたりに挟まれて、いま事件は巻き起こり……!?
慌てて笹塚が持ってきた盗撮写真。そこには誰にも知られていないはずの、柴崎署長と鷺沼のツーショットが写されていた。署内の人間に初めて署長との関係を知られ焦る鷺沼。動揺する鷺沼とは対照的に、特に気にしたそぶりも見せずクールな笹塚。困惑のあまり、笹塚の本心を尋ねずにはいられなかった鷺沼に対し、笹塚が口にした一言とは!? そして、鷺沼を付け狙う者の正体は……!?
警部・鷺沼を想う男たちの暴走は止まらない。学生時代の鷺沼の遊び相手・河嶋が水死体で発見された。かつて体を重ねた相手との突然の別れ。じりじりと漏れ出す署長との関係。一連の事件を巡り、追いつめられていく鷺沼。事態は混迷を極めるなか、鷺沼は署長の柴崎から求められ、とある“命令”をくだされる。柴崎に望まれるまま抗えない鷺沼を目の当たりにした笹塚は、ついに感情を溢れさせ…!?
すべてが打ち明けられ、鷺沼と笹塚、二人が選んだ未来は――？ たとえ恋敵が署長の柴崎でも、鷺沼を守るため一歩も退かない覚悟を決める笹塚。署長に守られることや選ばれることへの期待を捨て、目をそらし続けていた現実と向き合う鷺沼。別れたあとも鷺沼を一方的に愛し続けたかつての男が招いた事件は、本庁までを巻き込んでいき…!? 鷺沼と笹塚と柴崎、試される愛と正義の果てに――。
