亡くなった人へ、あなたはなんと言いますか? 葬儀社に就職したあかりは人生ではじめて「お葬式」を目の前で見ることに気づく。夫を亡くした認知症のおばあちゃんは棺の中の夫に向けて今日の夕飯をどうするか尋ねたり、電車に飛び込み自殺した一家の主の葬儀では参列者が自殺の原因をこそこそ噂し続けたり、最愛のペットの死に飼い主の様子がおかしくなったり、大家族の騒がしすぎる葬儀だったり…。人は誰でも死ぬ。最後の別れのお葬式には人それぞれ、様々な感情があふれる時間だった。元・葬儀社勤務の作者がえがく、リアルお葬式ドラマ! フルカラーコミックです!(このコミックスには「お葬式にJ-POP[ばら売り][黒蜜]第1~4話」を収録しております)
本音はどうか、生きているうちに……。葬儀社に就職したあかりは数々の「お葬式」を担当し、その数だけの故人様や家族のドラマや人生をわずかながら目の当たりにする。幼い子供を亡くした若い両親がなぜか全く悲しんでいなかったり、引きこもり高校生男子の母が大病を内緒にしたまま亡くなったり、女性だらけの一族の賑やかすぎるお葬式で唯一の男性が居心地悪そうにしていたり、自殺した女性が親・恋人・会社などすべてに裏切られた人生を送っていたと知ったり…。ひとつわかったのは、死んでしまったら気持ちを伝えることはできないということ。元・葬儀社勤務の作者がえがく、リアルお葬式ドラマ! フルカラーコミックです!(このコミックスには「お葬式にJ-POP[ばら売り][黒蜜]第5~8話」を収録しております)
葬儀とは、積み上げてきた関係性の終着点……。葬儀社に就職したあかりは、人と人の別れの場である葬儀で、数々の感情を目にする。女性同士のカップルで愛する人が亡くなったものの残された家族と対立したり、母を亡くした姉弟がどちらが喪主をやるかで揉めたり、生活保護を受ける老人の葬儀に彼をいじめていた老人達がやってきたり、人気スナックのママさんの葬儀で式場がスナックと化していたり…。葬儀という最後の別れの場では、故人と自分のこれまでの関係が浮き彫りになるのである。元・葬儀社勤務の作者がえがく、リアルお葬式ドラマ! フルカラーコミックです!(このコミックスには「お葬式にJ-POP[ばら売り][黒蜜]第9~12話」を収録しております)
亡くなってから変わる故人への想い……。葬儀社に就職したあかりは、近しい人を亡くしてからも生きていく、たくさんの人々を葬儀の場で目撃する。医者の家系から逃げ出した息子をバカにし続けてきた親が、その息子の死で彼のそれまでの人生を初めて知ったり、大好きなおばあちゃんが亡くなってしまった子供の感情がむき出しになったり、父と絶縁している娘の壮絶な覚悟だったり、老婆の人生の終盤を温かいものにした飼い犬とのエピソードを知ったあかりが捨て猫を拾ったり…。人は亡くなる、そしてそれを知ってからも人生が続く人はたくさんいる。元・葬儀社勤務の作者がえがく、リアルお葬式ドラマ! フルカラーコミックです!(このコミックスには「お葬式にJ-POP[ばら売り][黒蜜]第13~16話」を収録しております)
就職活動に苦戦していた大学4年生の塩山あかりは卒業まであと2ヶ月というところで初めて内定をもらえたのは「葬儀社」でした。 この作品は、これまで一度もお葬式に参列したことのなかったあかりが応募したことすら忘れていた葬儀社で働来始める様子をフルカラーで描く作品です タイトルや表紙からはコメディチックな印象を受けるのですが、実際にはお葬式の様子や登場する家族を真摯に描いていて、ストーリーとしてはシリアスな側面も強くなっています。 それをフルカラーの作画、そして主人公・あかりの持ち前の負けん気の強さにより、作品全体が暗くなりすぎず、読みやすく仕上げている作品です もちろんこの作品で描かれているのはフィクションではあるのですが、家族や友人の死というのは誰にでもやってくる出来事であり、もしかしたら全ての人に身近になり得る作品と言えるのではないでしょうか。 そういう意味では、今までお葬式に参列したことのない、主人公のあかりのような人にこそ読んでみてほしい作品です。