あらすじ戦国武将・太田資正の犬舎で生を受けた真っ黒な子犬・青風。狼の血が強く出た青風は、優秀すぎるがゆえに孤独であった。彼が信じるのは、訓練士・山楽のみ。訓練の日々を送る彼らの周囲に少しずつ戦の兆しが…!?戦国の時代を駆ける軍犬とその訓練士の絆の物語。
戦国時代を舞台にした、主君に仕える鬼の一族と人間たちの主従の絆を描いた漫画。全3巻完結で、それぞれ主人公が異なるオムニバス形式となっている。話全体はどちらかというと悲劇的で、歴史に消えていった者たちの哀しきストーリーが中心。だが美しい作画で描かれる戦国時代の動乱だったり、華のあるアクションシーンや登場人物たちの巧みな心理描写が相まって、とても心を揺さぶられる場面が多い。それにしても著者の琥狗ハヤテさん、こんなに恰好良い活劇も描けるお人なのか!というのが個人的には良い驚きだった。