あらすじ本能寺の変で、落ち武者と化した徳川家康一行。三河へ戻る危険な道を共にしたのはマシラと名乗る鬼の角をもつ者だった。武田信玄の養子である八姫も鬼の角を持っていた。彼女には大切に思う者がいて…!? 鬼の血を継ぐといわれている者たちの主従の絆を描く戦国絵巻完結!!
戦国時代を舞台にした、主君に仕える鬼の一族と人間たちの主従の絆を描いた漫画。全3巻完結で、それぞれ主人公が異なるオムニバス形式となっている。話全体はどちらかというと悲劇的で、歴史に消えていった者たちの哀しきストーリーが中心。だが美しい作画で描かれる戦国時代の動乱だったり、華のあるアクションシーンや登場人物たちの巧みな心理描写が相まって、とても心を揺さぶられる場面が多い。それにしても著者の琥狗ハヤテさん、こんなに恰好良い活劇も描けるお人なのか!というのが個人的には良い驚きだった。