あらすじ

目標として仰いでいた先輩・吉村が遺した空冷ポルシェ911ターボに魅かれた若手メカニック・元木。彼は、輸入車販売・整備のショップ「トミサカオート」を辞めて、吉村の彼女だった今日子のポルシェのバイヤーグループに入る。仕事は、以前ひと悶着あったバイヤー・沼田とコンビを組んでの買い付け。不審に思っていたバイヤーグループの狙いを知った元木は…… 様々な大人や友人との出会いや別れの中で自分が魅かれたものがなんだったのかを元木は気づく――
銀灰のスピードスター(1)

輸入車販売・整備のショップ「トミサカオート」の若手メカニック・元木は、職場の先輩・吉村を目標にしていた。だが、吉村は整備車両試乗中の事故によって還らぬ人となってしまう。敬愛する先輩を失い日常がくすんでしまった元木だが、吉村が手がけていた空冷ポルシェ911ターボが託された。ポルシェに魅了され、元木の日々が少しずつ動き出していく… ドライビング漫画の金字塔、『湾岸MIDNIGHT』最終章、待望の第1集!!

銀灰のスピードスター(2)

目標として仰いでいた先輩・吉村が遺した空冷ポルシェ911ターボに魅かれた若手メカニック・元木。彼は、輸入車販売・整備のショップ「トミサカオート」を辞めて、吉村の彼女だった今日子のポルシェのバイヤーグループに入る。仕事は、以前ひと悶着あったバイヤー・沼田とコンビを組んでの買い付け。不審に思っていたバイヤーグループの狙いを知った元木は…… 様々な大人や友人との出会いや別れの中で自分が魅かれたものがなんだったのかを元木は気づく――

銀灰のスピードスター

車の輝きが見える人達

銀灰のスピードスター 楠みちはる
名無し

車とかメカニックなものには全く詳しくないし それほど興味があるわけでもない。 四輪車に熱を上げたり自らハンドルを握ってバトルを しようとかしたいとか思ったこともない。 それでもまあ「湾岸MIDNIGT」は面白いと感じて全巻読んだ。 自分とは縁のない、ハイレベルで車を楽しんでいる 人達の世界の漫画なんだな、と。 ただそこで満足してしまったというか、続編らしい 「C1ランナー」は、そのうち読もう、くらいに思っていて 手を出していない。 「湾岸~」で満足してしまったというか、 お腹一杯になってしまったというか。 そんな状態で、湾岸シリーズの3部作目というか最終章 という作品の「銀灰のスピードスター」という二巻物の 作品があると知って読んでみることにした。 「C1~」を全部読むほど集中力はないが ちょっと手ごろなところで楠先生の車漫画の世界を 久々に少し味わおうくらいに思って。 あいかわらずの楠漫画というかんじで面白かった。 メカニカルな話が多いわりにじつはそれ程絵にしていない。 車体や車内を描いていたりモノローグ的な説明シーンが多い。 エンジンルームとかわりと描かれていない。 個々のパーツとか取付工程の実際とか殆ど描いていない。 それでも登場してくる車が高性能らしいことや 高性能であると判り語り乗りこなすキャラたちを カッコイイと思ってしまう。 四輪やメカに詳しくない自分だからこそ 高評価しているだけかもしれないし、さらに言ってしまえば メカに詳しい人が見たらいくつもツッコミどころのある 内容かもしれないと思ったりもする。 でも面白くて、この漫画の世界に世界観に浸っていたくなる。 ハンドルを握りたくなるわけではないが、 ハンドルを握ることで判る世界があり、 その世界を味わっている人達をカッコイイと感じてしまう。 自分には縁遠い世界だと思うし、もしかしたら 単なる虚像かもしれないとも思いつつも。