『ふたりべや』雪子先生の短編集は、kadokawa、双葉社のアンソロジー掲載作品、同人作品に加え、書き下ろし。アンソロジー読者には既読の作品もあるのだが、一冊に纏まると共通点が見えてくるのが、面白いところ。 全体を貫いているのは「人に言えない」事。 人に言うのが憚られるような、変わった嗜好や感覚の生々しさ。性癖的にも精神的にも、遂に受け入れられる時の無常の喜び。秘密の関係に、密かに浸る背徳感……細やかで軽いタッチに中和されつつ、濃厚な感覚がクセになる。 ●『猫に離人』『猫と囀り』『猫に電話』…人が野菜にしか見えないキャバ嬢は、人の姿に見えた女性と付き合い始める。 ●『シュガーポットは壊れない』…かなり変わったM癖を持つ女性は、友人に連れられたSMイベントで意外な人と会う。 ●『つるつる』…恋人の毛を抜きたい子。 ●『私の幼なじみは…。』…幼馴染と離れたいギャルは、清楚系幼馴染に「アブノーマルに」ガンガン迫られる。 ●『午前1時のコインランドリー』…上京したてのOLは、コインランドリーで知り合った美人に部屋に誘われる。 ●『蝶々の暇つぶし』…やる気のないメイドがお嬢様に取り立てられて……? ●『鬼と山神』…人の世を追われた鬼の姫は、山の神に触れられる。
あうしぃ@カワイイマンガ
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