あらすじ参議院選全国区での立候補を決意して、自分が議員になるまでのドキュメンタリーを連載することになった漫画家・本宮ひろ志(もとみや・ひろし)。しかし、本宮の家に来た旧知の刑事・ゴリラは、それは事前運動で選挙違反になると告げる。そこへ、衆議院議員・菅直人(かん・なおと)の秘書であり、本宮の軍師となるべく名乗りを上げた湯川(ゆかわ)が、比例代表制の話をして……!?
自身が参議院選挙に立候補してその様子を漫画にするという企画で、「選挙活動を漫画化するのは事前運動にならないか」「漫画界のハジ」など集英社のみならず業界を巻き込んだ一大プロジェクトになっていく(有名漫画家達からの応援、批判コメントも見どころ)。 担当編集になった堀内さんは後に集英社の社長になっていること(2020年から会長)、当時の政治家達のインタビュー、最後の作者の台詞など、非常に考えさせられるものがある。 終盤は文字が多く漫画としては読みにくいが、少年誌だからといって手加減せず、難しい内容もそのまま載せている。当時の作者の限界だったのだろうけども、そこをごまかさないところに好感を持った。大人にこそ読んで欲しい作品。