前世において、必ず殲滅すると誓った「黒の丸薬」と、そこから生み出される“異形”。この世界にあるはずの無いそれらを目にし、ファイの心は大きく揺れ動く。異形を使い、他国への侵略を続ける帝国に対し、ディストブルグ国王フィリプは連盟首脳会議(ルビ:クーリア)の開催を宣言。周辺諸国と連携し、帝国に対抗する姿勢を明確にする。一方ファイは、国境付近の「迷いの森」の中にあるという、帝国が狙う古代遺跡の調査をするため、国境都市フィスダンを訪れていた。身分を隠し、偽名を使いながら、迷いの森の幻惑が弱まる時期を待つ。そんな中、ファイの前に現れたのは、「時の魔法」を探しているという少女だった──。