あらすじさくらと新島奈名、そして奈名の兄の前で突然昏倒したススム。幽体離脱したかのように、倒れている自分の体を上空から眺める彼(の意識)の前に、「鏡の中のツトム」が現れる。ツトムは、ススムが鏡の中に見ていた自分は単なる妄想の産物であると言い放ち、過去に囚われ続けているススムに、選ぶべき道を問いかけて…。
ススムは幼馴染のさくらのことが好きだけど、さくらは10歳の時に失踪した双子の弟のツトムのことが好きだという。しかしツトムはいない。なのでツトムがいつ戻ってきてもいいように、あの頃のままでいる為に、傷をふさがないように、恋愛感情を持たないまま交際するという歪んだ関係になることになってしまった。そんな時に失踪事件を調べていた男と出会い、二人は忘れていた過去の出来事を思い出していく…。 真相については二人とも無意識に忘れようとして何重にも記憶が上書きされていてるので、最後までハラハラさせられて読んでいて面白かったです。単行本の帯に書かれていた「白い闇の向こうへ閉じられてゆく物語」の「白い闇」という言葉がぴったりだなと思いました。バッドではないがハッピーでもない何とも言えない終わり方…という解釈でいいのかな。なんでタイトルが「SWWEEET」なんだろう。