あらすじ

「僕が好きになった女の子は、誰とでも寝るんだ。」――小谷(おたに)さんは、いろんな人とエッチしちゃう女の子。「いろんな人」の一人だった山下(やました)くんは、ひょんなことから、小谷さんの彼氏に昇格。山下くんが、ようやく、彼女を「独占」できる日が……!?人間の本音がたっぷり詰まった、恋愛残酷物語!
あそびあい 1巻

自分の欲望と快楽に素直すぎて、いろんな人とエッチしちゃう小谷さん。彼女を独占したいピュアボーイ・山下くん。そんな二人のストレンジラブストーリー。束縛とか嫉妬とか喧嘩とか倦怠期とか、泣いたり悩んだりノタウチまわったり、面倒くさいだけなのに。それでも、どうして人は恋だの愛だのを繰り返しするんだろう。――全世界共通の病・“恋愛”をえぐる革命的作品!!

あそびあい(2)

「僕が好きになった女の子は、誰とでも寝るんだ。」――小谷(おたに)さんは、いろんな人とエッチしちゃう女の子。「いろんな人」の一人だった山下(やました)くんは、ひょんなことから、小谷さんの彼氏に昇格。山下くんが、ようやく、彼女を「独占」できる日が……!?人間の本音がたっぷり詰まった、恋愛残酷物語!

あそびあい(3)

付き合うことになっても、他の人とカラダの関係を続けていた小谷さんに絶望した山下くん。別れてゾンビ状態だった彼に、ツバキちゃんというステキな彼女ができて……。“いろんな人とHしちゃう”前代未聞のヒロインを本気で愛しちゃった純情男子の、“恋愛ノイローゼ劇場”これにて完結!

あそびあい

それでも恋は苦しい

あそびあい 新田章
野愛
野愛

好きというのはただの感情であって、誰かを縛りつける理由にはならない。 とは思うものの、山下の心情を思うと胸が締め付けられる。 恋の重さも好きの重さも人それぞれで、山下の好きも小谷の好きも優劣がつけられるものではない。それでも、苦しくなる。 小谷は掴みどころがなくてふわふわしてるけれど、凄く現実的な女の子。 めんどくさいから休日でも制服で、特売のスーパーが好きで、気持ちいいセックスが好きで誰とでも寝る。なんとなく複雑な家庭環境を想像してしまうけれど、詳しくは描かれない。 山下はごく普通の純情な男の子。小谷に恋をして、セックスをして、小谷が誰とでも寝ることも知っていて、傷ついてもなお小谷に恋をしている。 好きな人とセックスできたらそれでいいじゃない、自分と過ごす時間を気に入ってくれていればそれでいいじゃないか。 って思わなくもないけど…山下には言えないな。 山下が想像する以上に小谷は山下のこと好きなんだと思うけど、それじゃ足りないんだよな。 先日、『気持ち悪いんだよ、死ね。』という漫画を読んだ。 純粋な好きとか純粋な恋愛は偉いのか?まるで正義のように振りかざしていいものなのか?そんなの気持ち悪いんだよ、というテーマの作品だった。 山下を見ていると胸が苦しくなる。でも、小谷の生き方だって間違いじゃない。 好きの純度も重さも人それぞれだから、誰のことも否定できない。 でもなあ、恋に落ちたら独占して執着して閉じ込めてしまいたくなるんだよなあ。 青春の甘い痛みだなあ。苦しいなあ。