あらすじ落書き消しから花壇の整備など、地道に努力する阿岐本組の組員たちに少しずつ心を許し始めた学園の生徒たち。しかし、相変わらず夜中に忍び込む生徒たちを捕まえようと、学園の教師と巡回をする日村。その時、学園のアイドル・沢田ちひろが、何者かにさらわれたと連絡が入って……!?痛快任侠コミック!
『とせい~任侠書房~』の続編。今度はヤクザの阿岐本組が学園経営に乗り出す、という展開です。荒れた高校の立て直しを組長にまかされた代貸・日村らが、学園上層部のやる気のなさや悪童たちの反抗、モンスターペアレンツの追放運動などの対処に悪戦苦闘するという、まあよくあるパターンといえばその通り。ですが、あいかわらず日村は逆境で輝く男で、微妙にずれた思想対立を、ときに熱く、ときに額に汗しながらも、胸のすくような活躍で解決してくれる。。無軌道な学生には大人のルールを教え、ヒステリックな親の言葉にキレそうになりながらもぐっとこらえ、同業者相手にはきちっとケジメをつける。ほんと、痛快極まりないです。本作では前作より少し絵も軽くなってやや凄みは薄れてますが、そのぶん青春学園ドラマとうまくかみ合っている印象。変にジェネレーションギャップをつけすぎず、ヤンキーVSヤクザの抗争みたいな展開になってないのが大人向けのコメディ、って感じです。さあ、このあとは病院編。こちらもぜひ漫画化してほしいものです。