あらすじ「もし俺に無敵の力があったなら、あいつらをぶち殺しまくってやる」 壮絶なイジメの経験から、いつかイジメる側の人間を殺そうと常にポケットにカッターナイフを忍ばせる神木。欲しいモノは“無敵の力”。そんな神木が渇望する“無敵の力”をたまたま授かってしまったのは、神木のセンパイである高校中退・無職の富沢で…!?
本田優貴先生は「東京闇虫」「ただ離婚してないだけ」「あたらしい結婚生活」など、現実よりな話が多かったですが、本作はファンタジーっぽい作品。 だけど、これも安定の面白さです。 いじめにより、家に放火までされ家族を亡くした神木と 神木と同じ中学出身で彼らにイキっているが、実際はショボくて、酷いイジメにあっていた先輩・富沢。 このW主人公?ですすむ話。 富澤が、昔いじめられていた相手に拉致られ山奥に捨てられた後、 そこで木のような謎の物体に飲み込まれて不思議な能力を手にする。 そして、うまく制御できないことで、その能力(手からビームがでると自称している)により、前述のいじめられていた相手を、偶然にも、殺害してしまったことから物語が始まります。 そこから、似たような特殊能力をもつ集団が富沢を狙ってきて・・・という展開。 その集団は、国家から秘密裏に組織された集団のようですが、目的や狙いが何なのかは今のところわからず、ただ、こういう暗躍している感じワクワクしますね。 しかも、3巻では、その組織も内部分裂しそうで、二重三重に張り巡らされたスリリングな展開に目が離せないです。 また、二人の主人公も対比的で面白い。 一見まともそうに見えるが、世の中には生きる価値がなく、そういう人間を殺しても問題ないと豪語する、神木。 復讐のため、富沢のような能力を求めて奔走します。 一方、リーゼントの風貌とイキリちらしている様子とは裏腹に根は優しいのか、特殊能力で殺してしまったことを悩んで自首しようとする富沢。 能力も、誰かを守るためにしか使っていない。 (前述の、いじめ相手を殺してしまったのも、神木を守るため) 建前上親友となっておりますが、微妙に噛み合っていない二人の価値観が今後の展開に影響しそうで、最後二人は闘うのかな?とか予想するだけで面白いです。 上述しましたが、3巻に入って組織内部で反乱がおき、大きく動き出してきた感じで、4巻も楽しみになってきました。 神木も能力を手に入れるのだろうか?期待です。