あらすじとあるサラリーマンが仕事を抱え、いそいそと店に入ると、そこは猫カフェだった。戸惑いながらも、椅子に座ると猫が膝に乗ってきた。聞こえてくるゴロゴロという音色。自分に流れる時間と猫に流れる時間の違いに思いを馳せる。彼は仕事の手を止め、そっと猫の頭をなでるのだった―――。やさしい刻が流れる猫カフェへようこそ。恋に悩む女子高生や猫の飼い方がわからないおじさんなどユニークなお客さんも来店します!
商業的な猫カフェには抵抗感があって足が向かないのですが、この本で描かれているような保護猫活動されているお店は、断固支持する派です。作中に登場するカフェは、横浜にある猫カフェ ミーシスさんというお店をモデルにしているそうで、保護猫たちがのびのび暮らしている所へ、お客さんが珈琲を飲みに来て猫とふれあい、出会い次第では新しい家族として迎え入れることができます。お店とお客、それぞれの交流を描いており、1巻と短い作品ですが、それぞれの心情がバランス良く丁寧に描かれていて、読んだ後は何だかすごく気持ちがスッキリしました。たまに人物にフォーカスが当たりすぎて、猫ちゃんの存在感はやや少ない印象もありましたが。でも、話の中心には猫がいるのは間違いなくて、それはぶっきらぼうな店長さんの態度一つとっても、伝わってくるのです。