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三ツ橋五郎（みつはしごろう）・34歳・独身。業界大手の総合商社・（株）カナヨシ本社の秘書室に来て半年、なんの仕事も出来ずにいるお荷物社員。それ以前は、９年間も世界中の支店をたらい回しにされて、どこでも使い物にならなかった男！周りの人間はそんな彼のことを“腐ったミカン”と呼ぶ。……しかし彼の本当の役目とは、社内外のあらゆる問題から会社を守る“危機管理のスペシャリスト”だった!!
三ツ橋の大学の後輩で、最近ついに財務のグループリーダーにまでなった実直で心根のやさしい角田満男（つのだみつお）だが、どこか様子がおかしい……。それが気になっていた三ツ橋が探ってみると、角田はなんと会社の金を横領しようとしていたことが発覚する!!
お店は繁盛しているのに利益は落ちているという矛盾を抱えた大阪の大手スーパー・百八屋。その創業者と同級生であるという社長の命を受け、カナヨシの新規投資先としてのリスク判定を名目に大阪へと調査に向かった三ツ橋。さっそく百八屋を訪れた三ツ橋は、この一連の問題が関東のスーパーのトップ企業・センエツ堂とヨクトク銀行によって仕組まれた、百八屋の乗っ取り計画だと知るが……!?
ある日、パーティーに参加していた社長と秘書の鮫島（さめじま）ミキ、そして日清銀行の頭取の３人が行方不明になった!!誘拐の可能性があるとして、カナヨシと日清銀行はさっそく合同対策本部を設けるが、いくら待っても犯人からの犯行声明や要求が来ない！犯人は誰だ!?そしてその目的はいったい……!?
