あらすじ

“自分が消えた時……その生まれた場所の全歴史が共に消えるのは堪え難いこと……とても悲しいこと”。別荘アルタミラの塔にこもったウルスラ・ヘリケは、インクで紙に記録を残し始めた。まるで、自身の運命をはかなむように。そして、ある日ヘリケはアルバーノ山へ赴き、ミナミ教授から旧型の時空船(タイムクルーザー)を借りる。1995年にトランクを1個届けたいというのだ。はたして、ヘリケの真の目的は……?
天使の時空船 1巻
SFコミック界の巨星・松本零士が天才レオナルド・ダ・ヴィンチの謎多き生涯に挑戦する!!幾世紀もの未来。人類の生存する大銀河系は宇宙の「崩壊断面」へ遭遇していた。そこからすべり落ちれば「無の暗黒」へ飲み込まれすべてが終わる……。破滅までに残された時間はあと30年!リサーチの結果、これを救える人物はアインシュタインでもキューリーでもフォンブラウンでもなく、天才レオナルド・ダ・ヴィンチのみ!1452年夏、寒村ヴィンチを飛んでいた“蚊”の吸った血液から「彼」を再生させるプロジェクトが、ミナミ教授指揮のもと行われようとしていた。ミナミ教授の考えに反対するマミア・ルナ・螢子(けいこ※螢の文字虫→火)は、計画実行の直前、復元機(レプリカートパンドラ)を破壊し時空船(タイムクルーザー)でレオナルド・ダ・ヴィンチの生きていた時代へ向かう。彼女はレオナルドのそばでそのすべてを学び、もう一度未来に戻ると言うのだが……。
天使の時空船 2巻
1452年、レオナルド・ダ・ヴィンチの生まれた年に時空船(タイムクルーザー)で向ったマミア・ルナ・螢子(けいこ※螢の文字虫→火)は、そこで45世紀より時空を超えてきたエル・ラ・クリスティンと出会う。いつしか行動を共にするようになったマミアとクリスティンは、アルバーノ山の魔女としてレオナルドを見守っていた。けれども、クリスティンを追う有機アンドロイド・シャドーの存在に気づいた2人は、レオナルドが18歳になった時代へと先回りするのだが……。
天使の時空船 3巻
ずっと思い続けていた実母・カテリーナと暮らせるようになったレオナルド・ダ・ヴィンチは、野戦砲や木製空中浮遊機など、数々の発明にその才能を発揮する。レオナルドを巡ってマミア・ルナ・螢子(けいこ※螢の文字虫→火)、エル・ラ・クリスティンとことあるごとに対立してきたウルスラ・ヘリケ。彼女が有史以前、恐竜よりも古い時代から1471年の時空へ来ていることを知ったミナミ教授と、41世紀委員会のマジモト教授は、有史以前の地球にヘリケのような“人間”が生きていることを確かめに「ヘリケの時代」へ行くことを決意するのだが……。
天使の時空船 4巻
“自分が消えた時……その生まれた場所の全歴史が共に消えるのは堪え難いこと……とても悲しいこと”。別荘アルタミラの塔にこもったウルスラ・ヘリケは、インクで紙に記録を残し始めた。まるで、自身の運命をはかなむように。そして、ある日ヘリケはアルバーノ山へ赴き、ミナミ教授から旧型の時空船(タイムクルーザー)を借りる。1995年にトランクを1個届けたいというのだ。はたして、ヘリケの真の目的は……?
天使の時空船 5巻
ついにアンドロメダが消失!?「崩壊断面」が近づき光の直進性が失われ、アンドロメダが遮られて見えなくなってしまった。ミナミ教授は、これほどの大事件が未来の世界に記録として残されていないことを知り、歴史に空白地帯があることを知る。“レオナルドの持っている能力が……その空白地帯とどうつながっているか……”。41世紀の機材が、その2000年以上前の時代に作られたものより劣っていることを知ったミナミ教授は、そこに“空白”のもたらした影響があるのではないか、と推測する。マミア・ルナ・螢子(けいこ※螢の文字虫→火)に、元の時代に戻り資料を持ち帰ることを頼むが……。物語はいよいよ佳境を迎える。
天使の時空船 6巻
何者かに襲われたレオナルド・ダ・ヴィンチは生死の淵をさまよっていた。そして、懐かしき母の姿と顔、声を聞く。マストロヤンニ医師によって一命をとりとめたレオナルドは、自身の人生の長さ、いつまで生きるのかを、マミア・ルナ・螢子(けいこ※螢の文字虫→火)とエル・ラ・クリスティンに尋ねる。「人の死は息を引き取ったその瞬間ではなく、自分を知ってる人がこの世から全部いなくなった時……一人でも自分を憶えていてくれる人がいれば……一人でも私が何をした人間か考えてくれる人がいる限り……私はまだ死んだ事にはならない……」と答えるマミア。この話を聞いたレオナルドは、果たして何を思うのか?一方、そのころ宇宙の崩壊断面は、いよいよ銀河系のウデの部分にまで到達しようとしていた。その後の時空が残っていることを疑問に思うミナミ教授は、マミアの研究成果を元に崩壊現象を食い止めようとするが……。
天使の時空船 7巻
ついに宇宙の崩壊断面を止める術を見つけ出したマミア・ルナ・螢子(けいこ※螢の文字虫→火)。それは2つの時空の異なる銀河系の中間に、時空間爆発を生じさせることであり、マミアの犠牲なくして成り立たないことでもあった。「天使の時空船の花が、星の海の向こう側で咲く……」と、涙ながらにレオナルド・ダ・ヴィンチに告げるエル・ラ・クリスティン。そしてマミアとレオナルド達は「最後の晩餐」を行う。モナリザに秘められたレオナルドの「想い」とは!?いまだ語られることのなかったレオナルド・ダ・ヴィンチの伝説、ここに堂々の完結!!
漫画家たちの戦争  戦場の現実と正体

漫画家たちの戦争 戦場の現実と正体

原爆、子ども、銃後等のテーマ毎に戦争漫画を収載。手塚治虫、ちばてつや、赤塚不二夫、水木しげる等の巨匠から、『社長 島耕作』の弘兼憲史、『シティハンター』の北条司など第一線の作家、気鋭の若手まで内容も年代も幅広く収録。“こち亀”の秋本治の作品など出版社や掲載誌の枠を超えて収載した奇跡的なシリーズです。今こそ漫画で平和と戦争について考えてみませんか。 激戦地ラバウルで左腕を失った戦場体験のある唯一の現役漫画家・水木しげるが描く本物の戦場/出版社の枠を超え「こち亀」秋本治の作品を収録―― 【収録作品】 水木しげる『白い旗』 手塚治虫『大将軍 森へ行く』 楳図かずお『死者の行進』 古谷三敏『寄席芸人伝 噺家戦記 柳亭円治』(脚本協力・あべ善太) 松本零士『戦場交響曲』 比嘉慂『母について』 白土三平『戦争 その恐怖の記録』 秋本治『5人の軍隊』
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戦争×漫画 1970-2020

戦争×漫画 1970-2020

漫画家たちの「戦争」アンソロジー 漫画家の感性が「未来の戦争」の予感を、戦時への想像力で捉えた作品を集め話題を呼んだ「ビッグコミックオリジナル戦後70周年増刊号」を底本に再編集し、追加原稿も多数収録した増補愛蔵版アンソロジー。排外主義と非寛容。世界全体を覆うきな臭さは、すでに新しい「質」の戦争が起きているとも考えられる。漫画家の想像力は果たして「戦争」をどう表現するのか。水木しげる、山上たつひこから浅野いにおまで異才・鬼才・天才……日本を代表する漫画界の傑物たちの描く「戦争」。小説家等の寄稿も多数収録。角田光代の「漫画の自由さと豊富さ」と題する書き下ろしも収録。
妖星伝

妖星伝

明暦2年(1656年)、将軍・徳川家光の治世は終わり、病弱で若い家綱の時代。三浦安次が領主の下野壬生3万石。その三浦家の嫡男を養育する城下にある黒松屋敷から物語は始まる。鬼道衆の手練れである蔵蒼平は黒松屋敷に潜り込み、黄金城への手がかりを探していた。そこに人でありながら鬼道衆と同じ力を持つ賽河星之助が現れ、蒼平と刃を交える。イマジネーション溢れる原作の魅力を、独特の感性と筆致で描き出した『妖星伝』第1巻。
昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日~十八名の漫画家の記憶~

昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日~十八名の漫画家の記憶~

戦争を知らない世代にむけて、1945年8月15日を18名の漫画家の記憶で振り返る。「この本は、その時代を生き、戦争を肌で感じた我々仲間達の、昭和二十年八月十五日の記録である。戦う日本が平和な日本に生まれ変わったその日、その時、それぞれが何処に居て何を考え、何をしていたか。戦禍をくぐって今日まで生き延びた人々のそれぞれのドラマティックな一日を描いた作品は、その一つ一つが平和な世界への道標のような気がする。我々の趣旨に賛同し、それぞれ、絵や文章を寄せて下さった戦後生まれの方々の作品も加えて、重みのある一冊となったこの「私の八月十五日」。一人でも多くの方に見て頂き、戦争について平和について、あらためて考えて頂ければ幸いだと思う。」(森田拳次、まえがきより)収録作家:小島功、赤塚不二夫、一峰大二、さいとう・たかを、高井研一郎、古谷三敏、花村えい子、牧美也子、北見けんいち、武田京子、ちばてつや、牧野圭一、松本零士、水野英子、森田拳次、里中満智子、バロン吉元、村野守美 ※本書は『昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日』(ミナトレナトス刊)に収録された作品から18名の漫画家の作品を収録しています。
銀河鉄道999 ANOTHER STORY アルティメットジャーニー

銀河鉄道999 ANOTHER STORY アルティメットジャーニー

星野鉄郎は少年から青年へと成長を遂げていた。一緒に旅を続けていたメーテルと別れ、荒廃した地球で希望を捨てず、人類の未来を信じ戦い続ける鉄郎は、クイーンエメラルダスより衝撃的な事実を告げられる。そして鉄郎は3度目の、「銀河鉄道999」での旅に出るのだった…。
ガンフロンティア

ガンフロンティア

「宇宙戦艦ヤマト」などでおなじみのSF漫画界の巨匠・松本零士が描いた、刀の達人であり近眼で小柄な日本人・トチローが活躍する西部劇アクションコミック!皆殺しにされた家族の仇討ちのため、そして生き残った仲間を探すために、西部の町で旅を続けていたトチローと早撃ちの名手・ハーロックは、謎の美女・シヌノラと出会い……!?
超時空戦艦まほろば

超時空戦艦まほろば

とある古びたアパートが火事になった。そのアパートにひとりの老人が飛び込もうとしている。偶然前を通りかかった司朗は、慌てて老人を引き留めるが老人の力に勝てず、一緒に燃え盛るアパートの中に引きずり込まれてしまう。そのアパートの中で、司朗は一枚の美しい戦艦の写真を目にする。老人に指示されるまま、急いでその燃えかかった写真をカメラに収めた司朗と老人は、間一髪で脱出する。その夜、司朗の家に瀕死の重傷を負ったはずの老人が訪ねてくる。さっき司朗がカメラに撮った戦艦「まほろば」を、死ぬ前にどうしても見たいのだと言う。「まほろば」とは一体…!?
螢の泣く島

螢の泣く島

「銀河鉄道999」でおなじみであり、SF漫画界の巨匠とされる松本零士が、シュールな世界観で男と女を描いたオムニバス作品11編を収録した傑作短編集。虫マニアの敷井高志(しきい・たかし)は、会社を解雇された後に立ち寄った公園で、木の上のミノムシを取ろうとしたらカップルの性行為を覗いた疑いをかけられ、警察へと連れて行かれてしまう。なんとか疑いは晴れて部屋に戻った高志の前に、カップルの女・山川螢子(やまかわ・けいこ)が現れるが……!?