あらすじ無傷のままでは、二人の罪は赦されない。二度と会わないほうがいいーー そう決意したはずなのに、運命的にまた出会ってしまった日向子と夏樹。互いに思いを押し殺したまま、今度こそ「姉弟」としてやり直そうとした矢先、この関係をもっとも知られてはいけない人間が二人の密会現場に現れ…? 残酷な現実から目をそむけてはいけない ――情念と愛の物語、第2巻。
姉の思春期の"暴発"。決してそれは一時の気の迷いや「なんとなく」ではなかった、というのは彼女の今を見ればわかってしまう。 弟への想いは、俗に言う一線を越えてしまっているものと周囲に判断されるが…弟もまた決して姉をただの姉弟の関係だけと考えられなくなっていたとしたら? 当時その"暴発"によって周囲の人間として一家離散という経験をし、それ自体を赦すことが出来ない家族。 当時のソレへの後悔と懺悔と、それでも抑えられない自身のなんだかわからない"欲"に自己嫌悪に陥る。 当時から経過した時を悔やむように生きてきた彼女がそうならざるを得なかった「気持ち悪い」周囲の人間たちと、彼女のイマを見せられると、これは決してお姉ちゃんとイチャラブなどとは言えないのだ。