あらすじ

生まれ故郷を飛び出した鉄馬完は、引き受け手のいない国営のトンネル工事の話にとびついた。300人の浮浪者を率いた、鉄馬土建会社の旗揚げだ!その頃、実家に完の赤紙が届く。何も知らず、突貫工事と戦う完だが、このままでは徴兵拒否で監獄行きだ。成り上がりを目指し、完は歩み始めた!
大いなる完 1巻

小作人のせがれ、鉄馬完は、煩悩の固まりのような男のため「ぼんの」とあだ名される悪たれだ。大地主石倉の一人娘、高子を犯した完のもとに、後日高子自身が一人で復讐に現れる。拳銃で高子に殺されそうになった完は、高子がただのお嬢様ではないと知り、謝罪する。そして完は高子を生涯のただ一人の女と決める。しかし、高子はどうしても手の届かない存在だ。石倉の家と対等の地位に登るべく、生まれ故郷を飛び出す。激動の時代を生き、政界のトップに上りつめる男の一代記。

大いなる完 2巻

生まれ故郷を飛び出した鉄馬完は、引き受け手のいない国営のトンネル工事の話にとびついた。300人の浮浪者を率いた、鉄馬土建会社の旗揚げだ!その頃、実家に完の赤紙が届く。何も知らず、突貫工事と戦う完だが、このままでは徴兵拒否で監獄行きだ。成り上がりを目指し、完は歩み始めた!

大いなる完 3巻

終戦を迎え、農地解放など、民主化に向けてさまざまな改革が行われる中、日本にに可能性を感じた鉄馬完は、政治家になる決心をする。同じ頃、ライバル石倉新太郎も立候補の意思を固めていた。小作の出身で地盤もない、素人運動員の集まりである鉄馬陣営は、選挙カーから金をばらまくという、めちゃくちゃなやり方で住民の支持を得ようとするが、石倉の罠にはまってしまい内紛が起こる。完は当選できるのか!?

大いなる完 4巻

鉄馬完は、戦後2度目の衆議院選挙で、見事トップ当選を果たし自由党に入党した。完が故郷広島に帰郷した丁度その時、高子も息子勇介を連れてウィーンから帰国していた。高子への思いを抑えきれない完は結婚を迫るが、冷たく断られてしまう。完はその悔しさをバネに政治家としての才能を開花させていく。激動の時代を駆け抜けた男の成り上がり一代記、ついにの完結!!