あらすじ小学校5年生の春菜とヒロユキは公園デビューの頃からのなかよし。進級したばかりの春、二人は公園の藪の中で遊んでいるうちにお互いのヒミツの部分を「くっつけて」みることにした。この行為がやがては大騒動を巻き起こすことに…。そして、吐き気を感じるようになった春菜は妊娠判定薬で自分が妊娠していることを知る。動揺した春菜は家族や先生に相談してみるが、相手にしてもらえない。そんな中、委員長の美香に妊娠がバレてしまう…。
後書きによると「小学生の出産」というテーマは編集部からの打診だったらしいですね。2003年に休刊したアクションが翌年に復刊する際に、社会派な作品を扱う漫画誌にリニューアルしたい意向が編集部にあったというのを、同時期にモリのアサガオを連載してた郷田マモラ先生のインタビューで読んだばかりでした。 幼馴染とのくっつけあいっこにより無自覚に妊娠してしまった小学5年生の春菜。紆余曲折ありますが最終的には大人に悟られることなくクラスメイト達の力を借りて子供だけで出産します。 この漫画のすごいところは、性愛による妊娠ではないのと大人の目線が排除されることで、純粋に生命の誕生として出産を見られるところですね。途中で産婦人科医が「すべての赤ん坊には後光がさしてるんだ」と語りますが、産んだ後の春菜も輝いてた。そう考えると将来ああいう仕事をするのも納得かな。 担任の先生が革新的な人で、性教育の延長としてジェンダーについて教えようとするんだけど、他の先生から理解を得られなくて失敗するところも当時のリアルだと思いました。