あらすじ3年毎に開催される芳ヶ江ピアノコンクール。名門音楽院からマサル・C・レヴィ・アナトール。音大出身だが、今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石。かつて天才少女としてCDデビューもしながら母の突然の死去以来、長らくピアノを弾けなかった栄伝亜夜。そして、養蜂家の父とともに各地を転々とした少年・風間塵。彼らを始めとした数多の天才たちの戦い“第一次予選”“第二次予選”編!
初めて恩田陸の小説を読んでから15年以上経つのですが、コミカライズされた作品を読んだのはこれが初めてです。 『蜜蜂と遠雷』という作品に触れるのは2016年に原作を読んで以来で、いい感じに細部を忘れている状態で読み始めたのですが、もうとにかく作画が素晴らしい…!! キャラデザもコマ割りもこれ以上ないくらい洗練されていて、ページを開いて眺めるだけで贅沢な気持ちになりました。 (実は皇なつき先生のことを本作を読むまで存じ上げなかったのですが、wikiで過去の経歴を見て「このコミカライズは神と神の共演だったのか」と震えました。) まず表紙をめくってすぐの見開き、ホフマンからの推薦状のページが雰囲気がいい。そして1話の見開きでスタイリッシュなキャラデザで描かれる主役4人がババーンと登場する…!もうなんてかっこいい構成…! https://i.imgur.com/OIINWvo.png https://i.imgur.com/OwlhUiK.png (『蜜蜂と遠雷』 恩田陸/皇なつき) ただ一方で、みんなイマドキの美女・イケメンすぎて若干の戸惑いと気恥ずかしさを感じています。 自分にとっての恩田作品の良さの1つが「キャラがまとう80年代〜90年代の空気」なので、脳内作画もそれに合わせてちょっと古い感じで想像していました。 それがどっこい、皇先生の美麗な絵で描かれ「え!君たちこんなにかっこよかったの…!?」と、初めて生で会った知り合いがメチャクチャ顔が良かったみたいな照れと戸惑いが(笑) 冒頭で「いい感じに細部を忘れている」と書いたように、漫画と小説のセリフの違いに気付けるほど細部は覚えていないのですが、キャラクターが発するセリフがところどころ「ちゃんと恩田陸」で、「ああ、本当に漫画で恩田陸作品を読んでいるのだなあ」と不思議な感動がありました。 https://i.imgur.com/kfjv0Bi.png (『蜜蜂と遠雷』 恩田陸/皇なつき) 1巻を読み終わってもう続きが読みたくてしかたない…!!連載を追いながら原作を再読しようと思います! https://comic-boost.com/series/133