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高校3年の冬。「あたし、ハルが好き。あたしと付き合って」――とクラスメイトの竜胆朱音から告白されて、僕・瀬川春由はその場から逃げ出してしまった。学校から飛び出して朱音の気持ちにどう向き合えばよかったのかわからずさまよっていたその時、不意に見ず知らずの女の子から声をかけられた。「ねえ、由くん。わたしはあなたが好きです」―――と。なぜだか僕のことを知っている不思議な少女・椎名由希との出会いはそんなふうにはじまった。